第5話

▼クラス発表▼
21
2022/11/11 09:40
雅 圭太
雅 圭太
やっと終わったー!
雅 和歌
雅 和歌
こら、そんな事大声で言わないの!
雅 圭太
雅 圭太
はーい
でも確かに流石の私での今回の校長先生の話の長さには応えた。
祝福の言葉で30分。
さらに雑談で1時間。
計一時間半も校長先生の話だけで使ってしまっていた。
異次元すぎる……。
雅 圭太
雅 圭太
あ、クラス分けの紙があるよ!
そう言いながらお兄ちゃんが指を刺した場所、自分のクラスを確認しようとする人達で混雑していた。
雅 和歌
雅 和歌
取り敢えず様子を見て確認しようか。
雅 圭太
雅 圭太
和歌と一緒が良いな……
雅 和歌
雅 和歌
……私も。
私の様子から不安や緊張なんて感じていないと思っているかもしれないが、それは大間違い。
私だって人間だ、お兄ちゃんしか知り合いが居ないようなどんな輩か居るかも分からないところにいるだけで不安を感じている。
更にお兄ちゃんと別のクラスに分かれてしまっていたら、もう終わりだ。
私は昔から人見知りで、その上弱虫。
いつも活発で友好的なお兄ちゃんに助けてもらっていた。
そのお陰で小学校では少ないながらにも、大切に出来るような友達は何人かいた。
でも此処『雲雀学園』には友達は居ない。
本当はお兄ちゃんに頼らなくても、一人で友達くらい作らないといけない年なんだ。
分かっている、分かっているけど……
雅 和歌
雅 和歌
離れ離れは嫌だよ……
雅 圭太
雅 圭太
…………
雅 圭太
雅 圭太
和歌!俺1年B組だったよ!
雅 和歌
雅 和歌
え、嘘!?そ、それで、私の名前は……
数分待っても混雑していたので一人で確認しに行ったお兄ちゃんに恐る恐る問いかける。
私達の苗字は同じなため、自分の名前が確認出来たなら私の名前も確認出来たはず。
お兄ちゃんは少し間を置いて、私に向かってにこっと微笑んできた。
雅 圭太
雅 圭太
和歌もちゃんとB組でしたー!
雅 和歌
雅 和歌
や、やった……!
あまりの嬉しさに、膝から崩れ落ちてしまう。
雅 和歌
雅 和歌
本当に、良かった……
雅 圭太
雅 圭太
ほら!そうとなったら早速教室に行こう!
あたりを見渡すと、もう他の生徒たちは自教室に向かっていた。
私も急いで立ち上がり、先に行こうとするお兄ちゃんの足を追って1年B組へと向かった。

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