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第11話

11.


幸せは、いつも何か良くないことが起こる前に

訪れる.

僕はそれを知ってる.

いつもそうだって.



てよん先輩とお昼ご飯を食べた後、教室に戻ると

複数の視線を感じた.

今までよりも、強くて、冷たい視線を.



明るい人気者のてよん先輩と仲良くなったからって、

僕が変わったなんて思ってない.

明るくなったわけでもないし、かっこよくなった

わけでもない.

だから別に、嫌味を言われることがなくなるなんて

思ってない.



《 …てん、話あるんだけどいい? 》

『 はなさん… 』

《 はやくきてよ 》

『 うん、 』

はなさんは僕が気に食わないみたい.

2年生になってからずっと、嫌味を言われてる.

僕にしか聞こえない声で言ってくるから

他の人は気付かない.

はなさんもそれを狙っているんだろう.



誰もいないと渡り廊下につくと、はなさんは

振り返って冷たく言った.

《 テヨン先輩となんで仲良いわけ? 》

『 少し前に、保健室で話して、そこから… 』

《 テン知らないの? 》





《 私がテヨン先輩好きだって 》





『 ぇ、…? 』

《 うざ 》

はなさんはため息をつくと勢いよく僕の頬を叩いた.

《 わかるでしょ!?近付かないで! 》

『 っ…ぃた、 』

《 なんで、なんであんたに好きな人2回も
奪われなきゃいけないのよ!! 》

『 え、? 』

《 どうせ覚えてないんでしょ 》

『 な、なんのこと、 』

《 ……はぁ、うざ
とにかくテヨン先輩に二度と近づかないで 》

そう言いながらはなさんは僕の腕を強く握った.

彼女の中の怒りを全部ぶつけられたみたいに

ひどく痛む.



何をどう考えればいいのか分からず、

蝉の声が響く中、生ぬるい廊下に座り込み

はなさんから言われた言葉をずっと頭の中で

繰り返していた.