第112話

本音
161
2020/05/13 08:36
離れたところに座ったフジと桃音

〜フジside〜
桃音
桃音
………
フジ
フジ
桃音、あの
桃音
桃音
分かってるってば…フジくんにとってあなたちゃんがどういう存在か

『さっきも言ったでしょ?』っていう彼女
フジ
フジ
その顔やめて…
笑えてない



我慢しないとって感じに堪えているような…



お姉ちゃんだから…とか?
桃音
桃音
私…そんな変な顔してる?
フジ
フジ
見てられない顔してる…
我慢してる…みたいな…
桃音
桃音
………
はぁ…とため息をついて疲れたような表情でこちらを見る彼女
桃音
桃音
あなたちゃんのこと…どっかで私ライバル視してた、フジくんの1番近くにいるし、私が知らないことだった知ってる…私が電話しても、あなたちゃんの方気にしてたら、私は『行って』って背中押しちゃう…私の方見てって…思っちゃう、ちゃんと十二分見てくれてるのに…嫉妬してもしょうがないのに…
フジ
フジ
ごめん…
それしか出てこない自分が悔しい


知らなかったですまない…


俺は…あなたのこと心配して…


恋人である彼女が見えなくなってたなんて…
桃音
桃音
私が勝手に嫉妬してるだけだから…
フジ
フジ
俺の前でくらい…お姉ちゃんやめていいよ、いややめてよ、俺は君の弟になったわけじゃないし、あなただって君の妹じゃない、これからもならないし…欲張っていい、嫉妬なんて全然構わない
桃音
桃音
フジくん…
フジ
フジ
あーもういうけどさ
桃音
桃音
言わないで!
フジ
フジ
なんで…
桃音
桃音
大事なことなのが分かるから…
俺だってここでは言いたくない…


だからってこのままなにも言わないのも…
桃音
桃音
お願い言わないで、後でちゃんと聞くから…期待してる…
フジ
フジ
………本当にいい?
桃音
桃音
いい…私が無理やり言わせたみたいになるし…

どこまで我慢したら気が済むんだこの人は…



俺は彼女と2人きりになるため他のメンバーに午後から別れてまわろうと告げた

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