二宮side
お前が俺を忘れてしまったあの日から
その態度が、言葉が辛くて
冷たい態度をとってしまっていた
けど…
「じゃあ、あたし行ってきちゃうよ」
その気遣いも
「大丈夫!あたし、力はある方だから!」
その無茶をするところも
「迷惑かけてごめんね」
その素直さも
「ありがとう(ニコッ」
その笑顔も
記憶を失う前と何も変わっていなかった
お前の幸せを願って
諦めようと思って
いっそ嫌ってくれればと突き放そうとしたのに
やっぱり、ほっておけなくて
手を出してしまった
ああ、駄目だな
ニ「……そうだ(ボソッ」
あなた「え?」
ニ「何でもない」
抑えこんでた気持ちが溢れてしまいそうだ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。