第11話

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2020/04/25 15:23
「ごめん!!」
月「…」



「ごめんってば!」
月「…」



教室から飛び出し、蛍くんの元へ。


ヘッドフォンをいつものようにつけていつものように歩く蛍くん。


なんで無視するの。


なんて思ったけど、ヘッドフォンしてるから声なんて聞こえないし、


身長差だってあるから見えないだろうし??



…ばかだなあ、



「っ、蛍くん!」



視界に入るように蛍くんの前に立ちはだかると


なに…?


とめんどくさそうにヘッドフォンを外した。



…なんだ、無視してるわけじゃないんだ。



なんて、ちょっと安心した自分がいた。



せっかく蛍くんが気づいてくれたのに、
素直に言えない。


「なんで怒ってるの!」


…いやいや、ゆうとくんと話してたからじゃん


「ゆるして!」


…いきなりなに言ってんの



ほんと、自分に呆れる。




月「…なにがいいたいの?」


デスヨネ。



「だから、その、蛍くんと帰るって言ってたのに、ゆうとくんと話してたから、」


月「…うん、うざい」


「え」




なんですかそれは。


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