第50話

ナビゲーターは微笑む
245
2019/07/27 01:39
稲垣 鈴架
稲垣 鈴架
……ナツキさん。
開始5分で、スマホを見ていなかった鈴架ちゃんが金属バットを引きずってナツキに近付く。
ナツキ
ナツキ
はーい!
稲垣 鈴架
稲垣 鈴架
分かりました。
ナツキ
ナツキ
おぉ!失敗したら死にますけど、その答えで大丈夫でしょうか?
稲垣 鈴架
稲垣 鈴架
はい、私は間違えません。ナツキさんの正体は ───
鈴架ちゃんがナツキに耳打ちをする。
すると、ナツキの口元がニヤリと笑った。
ナツキ
ナツキ
見事!りんりんさん、通過です!奥に進んで待っていてください。
稲垣 鈴架
稲垣 鈴架
うん。
鈴架ちゃんがナツキの背後にある扉へ。
開けて中に入る寸前、立ち止まって私達の方を向くと静かな声でヒントをくれた。
稲垣 鈴架
稲垣 鈴架
…知らぬが仏。ナツキさんの正体は気付かない方がいいかも知れませんね。
そう言い残し、鈴架ちゃんが扉の奥へ。
ヒントを堂々と残したのにナツキは何も言わずに、ニコニコと微笑むだけだった。
ナツキ
ナツキ
知らぬが仏、ですか…。まぁ、そうかも知れませんね?どうです?他の方はフォロワー様との連携取れてますか?
千川 綾梨
千川 綾梨
もっとヒント欲しい。
ナツキ
ナツキ
おぉ!率直な意見で…いいでしょう!私が生前の時点で知っている方の名前でも教えてあげましょう!
ナツキがそう言うと、部屋の中をぐるりと見回す。
ナツキ
ナツキ
ここにいる方ですと、使者さん、冬稀さん、seriさん、神田蘭さん。私は今の4人とそれぞれ面と向かって話したことはあります。名前を教えたかは覚えていませんが…あとロボさんとはゲームで手合わせしたことがありますね、粘ったけど負けちゃいました。澪さんは話したことがあるんですがいつかは忘れました。こう見ても参加者全員と私は接点があります!
神田 蘭
神田 蘭
会った人の人数、多いからなぁ…
椎名 琉唯
椎名 琉唯
…あぁ、俺の記憶で最後まで粘ったかなり強いゲーマーが1人いたな。それがアンタだったのか。確か名前は…
今のヒントで思い当たる節があったのか、ロボが前に出て、ナツキの元へ。
そして、小声でボソボソと言うとナツキは笑う。
ナツキ
ナツキ
ロボさん正解です!
椎名 琉唯
椎名 琉唯
確かにあの試合は俺が今までで一番危なかった試合だよ。その姿でもゲームが出来るならまたいつか戦ってくれ。
ナツキ
ナツキ
臨むところです!次は勝ちますよ!
ロボが抜けて、残りは5人。
唯奈さん、蘭さん、冬稀、及川、そして私。
広瀬 唯奈
広瀬 唯奈
私が面と向かって話す方と言えば……あの方は違う、あの方も、あの方も…Chinon会社が創設されたのは4年前ですから……それより前に…そして、ゲームが強いと見られた方は…
唯奈さんがブツブツと呟きながら、扉の前で待っているナツキに歩み寄る。そして、はっと顔を上げるとナツキに答えを小さく言った。
ナツキ
ナツキ
お見事!使者さん、クリアです!
広瀬 唯奈
広瀬 唯奈
まさかあの方だったとは…驚きでしかありません。お元気にしているようで何よりですわ…
ナツキ
ナツキ
まぁ、死んでるんですけどね!さぁ、奥へどうぞ!
広瀬 唯奈
広瀬 唯奈
お言葉に甘えて…
唯奈さんがいなくなり、4人。
すると、冬稀が私の肩を叩いて来た。
千川 綾梨
千川 綾梨
何。
瀬戸 冬稀
瀬戸 冬稀
いや、あのさ…俺、分かっちゃったんだけど…
千川 綾梨
千川 綾梨
え、何でそんなに分かるの?
瀬戸 冬稀
瀬戸 冬稀
何ていうか…ゲーム強くて、あんな感じの人って考えたらさ…思い当たる人がいた。確かに俺も面と向かって話したことあるわ。勿論、綾梨も。
千川 綾梨
千川 綾梨
マジかぁ…まぁ、頑張るから先に行きなよ。死ぬ可能性無くなるから。
瀬戸 冬稀
瀬戸 冬稀
大丈夫か?
千川 綾梨
千川 綾梨
私をナメてんの?
瀬戸 冬稀
瀬戸 冬稀
相変わらずなことで…じゃあ、先に行ってるからな。
千川 綾梨
千川 綾梨
うん。
瀬戸 冬稀
瀬戸 冬稀
ナツキさん。
ナツキ
ナツキ
はいは〜い!お分かりで?
瀬戸 冬稀
瀬戸 冬稀
ああ…
冬稀がナツキに行くと、「正解!」と笑う。
ナツキ
ナツキ
冬稀さんも奥へどーぞ!
瀬戸 冬稀
瀬戸 冬稀
……。
無言で冬稀がいなくなる。
そのとき、スマホの着信が鳴った。
千川 綾梨
千川 綾梨
ん?
見ると、フォロワーの1人からのDM返信。


「seriさん、分かりましたよ!」
「今、ナツキさんについての詳細を送りますね!」

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