それ以来、
トミーと2人になることは無く
いつ終わるか分からない毎日に変わった。
美鈴ちゃんは相変わらずトミーにべったりで
入る隙間なんかなかった。
いつも胸が痛くて痛くて…
そろそろ…限界……
そんなある日。
いきなりの提案に、
みんながビックリしていた。
ただ断る人なんていなかった。
楽しみだなーとか
そんな言葉が飛び交う中、
トミーとカンタ、
そしてあたしは黙っていた。
トミーはここ最近ほんとに機嫌悪い。
トミー行かないんだ…
じゃああたしも…
あたしの嫌いな笑顔でそう言う。
その笑顔に負けて頷いた。
あたしの方を見てそう言った。
トミー行ってくれるんだ…
二人じゃなくても嬉しかった。
そう言って腕を組む。
また…くっつく…
見ていられなくて、
一人部屋に戻った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!