第12話

story.12
599
2019/02/05 02:56
お祭り当日。



美鈴ちゃんに着付けしてもらって、
髪もメイクもバッチリ決めた。

美鈴
美鈴
かわいー!バッチリだね!
あなた

ありがとう


嫌いな笑顔じゃなくてほっとした。


普通に話せば、
良い人かも…




なんて思いながらみんなの元に行った。










お祭りではたくさんの人がいて、
ものすごく盛り上がっていた。

美鈴
美鈴
そーいえば!どう?浴衣!

みんなの前でくるって回ってみせた。

キイチ
キイチ
ちょー綺麗っす!
まんず
まんず
ほんと、綺麗です。
美鈴
美鈴
んふふ、ありがと!

ルンルンの美鈴ちゃん。



トミーは見てるのかな…




トミーの方を見ると目が合ってしまった。




そしてそらされた。

カンタ
カンタ
あなたちゃん、綺麗だね。似合ってる。

カンタが隣でぼそっと言ってきた。

あなた

ありがとう、カンタ。


なんだかモヤモヤしながら
屋台がある道をみんなで歩く。

美鈴
美鈴
カンちゃん!たこ焼き買いに行こ!

珍しくカンタの腕を引っ張って、
たこ焼きを買いに行った。

トミー
トミー
…あなた

ふと耳元で言われてドキッとする。

あなた

ん?

トミー
トミー
似合うな、浴衣。なんか買って後悔してるわ。
あなた

え?なんで?

トミー
トミー
…誰にも見せたくなかったわ。それくらい、可愛いよ。

真っ赤になりながら言うその言葉は、

何よりも嬉しくて、



こっちまで赤くなった。

トミー
トミー
隙みつけて抜けるぞ

黙って頷き、

みんなの後ろを歩いた。


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