第48話

人質
140
2021/12/11 13:07
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
ペクさん、しっかりしてください。
来夜は気を失ったペクを起こす。
ペク
ペク
う…
ペクは目を開け、起き上がる。
ペク
ペク
……くそ…
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
……
「こうなってしまった以上、後にはひけない。」
来夜はその言葉に違和感を覚えていた。
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
おーい!
雄貴(ウズメ)
雄貴(ウズメ)
トコヨ、そこにいたのか。
廊下の奥から陽と雄貴が走ってきた。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
2人とも来たか。
来夜は2人とアイコンタクトを取り、ペクに視線を落とす。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
…ロシア兵達に保護するようにと、マスターに言っておきます。ここで待っていてください。
来夜は立ち上がる。
その時だ。
ペク
ペク
…待ってくれ。
ペクが口を開く。
雄貴(ウズメ)
雄貴(ウズメ)
どうしたんだ?あんまり愚痴に付き合っている暇はないぞ。
ペク
ペク
核を…止めないでくれ。
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
?!
3人は思わず言葉を失った。
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
……どう言うこと…?
ペク
ペク
…核を止めたら、あいつらが…殺される。
雄貴(ウズメ)
雄貴(ウズメ)
「あいつら」…まさか…
ペク
ペク
チーム全員が…殺されるんだ。…そうプログラムされている。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
あなたのチームの人達が、人質に取られている…ということですか?
ペク
ペク
ああ…。
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
チームの人達は、どこにいるの?
ペク
ペク
…わからない……。
3人とも口籠る。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
とりあえず、後でマスターと相談しよう。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
まずは人質の保護が優先だ。
来夜は陽と雄貴に言い聞かせた。
ペク
ペク
……
ペクは俯いてしまった。
3人は人質がいるはずの部屋の扉を開ける。
モブ
侵入者!
部屋には敵兵が3人ほど配置されていたが来夜達はいとも容易く一掃した。
部屋の奥には探していたベルナルドと新條、その他職員達が手を縛られて捕まっていた。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
オハバリ、人質達の解放を。
陽(オハバリ)
陽(オハバリ)
了解。
陽はナイフで手を縛っている縄を切る。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
お久しぶりですね、ベルナルドさん。
来夜は拘束から解放されたベルナルドを見下ろす。
ベルナルド
ベルナルド
…ああ、本当に久しぶりだね…。
ベルナルド
ベルナルド
君達がここにいるということは、フロイもきているのか…?
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
はい、管理棟で待機しています。
ベルナルド
ベルナルド
そうか…無事なんだな…。
安心するベルナルドを横目に、来夜は那美に連絡した。
ピピピピ…
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
〈マスター、囚われてた人質を見つけました。〉
那美
那美
〈そうですか、ひとまず第一目標は達成ですね。〉
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
〈…それでマスター、ひとつ言いたいことが…。〉
来夜はペクから聞いたことを全て伝えた。
那美
那美
〈核を止めてしまえば、使徒のチームメイト達が死んでしまう…。〉
氷浦
氷浦
〈なんだよ…それ…使徒達に何の罪があるんだ。〉
雄貴(ウズメ)
雄貴(ウズメ)
〈核を止るか、止めないか…どちらにしろ大きな代償が付いてくる…。〉
西蔭
西蔭
〈なんとかして、両方救うことはできないのか?〉
那美
那美
〈…ひとつ方法があるのなら…、〉
那美
那美
〈核を破壊する。〉

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