第50話

もうひとつの組織
120
2021/12/27 14:56
スタジアムー
タッタッタッ…
来夜はフィールドへの通路を走る。
すると…
ピピピピ…
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
〈はい。〉
那美
那美
〈トコヨ、どこにいくのですか?〉
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
〈ボスと戦いに行きます。〉
那美
那美
〈…そうですか。〉
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
〈…父親身内を殺されるのは気が引けますか?〉
那美
那美
〈…いいえ、私と彼はもう何の関係もありません。〉
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
〈そうですか…。〉
那美
那美
〈彼には断罪が必要です。〉
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
〈…それは、僕達も同じです。〉
那美
那美
〈…確かに、どれだけ辛い過去を持っていたとしても、あなた達が犯してきた罪は消えません。〉
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
〈…マスター、僕達は正直、あの時は罰を受けるつもりでいました。…受けて当然だと思っていました。〉
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
〈…ですが、罰を受ければ、今までの自分を捨てられるとも思いました。〉
那美
那美
〈…はい、ですから私はあなた達を大和隊に誘いました。今までのあなた達を捨てさせないために。〉
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
〈はあ…、あなたは僕達に一生罪を背負えというのですね。〉
那美
那美
〈…罪は一生消えません。「償う」という行為も自己満足にすぎません。〉
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
〈そうですね、…なら僕達が今していることも、自己満足にすぎないのでしょう。〉
那美
那美
〈はい、そうですね。〉
ブツン…
来夜はフィールドへと出る。
広々とした芝生のフィールドに相手は立っている。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
待たせましたね。
来夜は相手と見合う。
ボス
ボス
ああ、待っていた。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
…あなたに聞きたいことがあります。
ボス
ボス
答えよう。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
あなたの目的は何ですか?世界を壊して何がしたいんですか?
ボス
ボス
…世界を壊す…か…。そのようなものは二の次にすぎない。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
なら、一体何が目的だ。
来夜は強気に出る。
ボス
ボス
ふん…そうだな。この期に教えてやろう。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
……。
ボス
ボス
…今から13年ほど前に遡る。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
13年前…僕達の生まれた年…。
ボス
ボス
これには、アルゴの船以外の別の組織が絡んでいる。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
別の組織…。
ボス
ボス
その名は、「スバルの瞳」。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
スバルの…瞳…?
ボス
ボス
その組織から、お前達の能力育成を頼まれた。俺達は要求をのみ、お前達に技術の全てを叩き込んだ。
ボス
ボス
今回は、その能力のテストだ。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
能力…テスト…?
ボス
ボス
気づいていなかったのか?全ての音を聞き取る耳、空気の揺れを感じとる肌、お前達の常人離れした身体能力は、元からそうなるように作られたものだ。
ボスは腰に挿してある刀を抜く。
ボス
ボス
…質問の時間は終わりだ。構えろ。
来夜(トコヨ)
来夜(トコヨ)
っ!
来夜は刀を抜く。
ボス
ボス
さあ、最終テストだ。

プリ小説オーディオドラマ