第2話

タイムスリップ
18
2020/05/22 05:38
蒼太くんが死んで数日が経とうとしていた。
私は蒼太くんの家に来ていた。
既に多くのクラスメイトが来ていたであろう。
私はなかなかふんぎりをつけることが出来ず、やっとの思いでここまで来ることが出来た。
ピーンポーン         ガチャ
「…はい、」
少しかすれている母の声
「あの、私蒼太くんのクラスメイトの…」
「ええ、どうぞ」
少しして蒼太くんのお母さんがドアを開けてくれた。
お母さんの顔は痩せこけていて健康的ではなかった。
その母の顔が彼が死んだと言うことはさらに物語っていた。
泣きそうになるのをこらえ、
「ありがとうございます」
私は祭壇の前に座り、手を合わせた。
その瞬間だった。
目の前が真っ暗になり、わけが分からなくなった。
「え……?」
さっきまで私は蒼太くんの家にいたはずなのに、
私は、教室にいた。

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