第8話

私、貴方を救いたい
17
2020/05/24 11:30
―七日目
彼の命が消えたのは確か、午前の車通りが多い時だ。
現実のあの日、彼は自ら死に向かったのだ。
今日私は学校を休み、目的の場所に向かった。
「うぅ、寒い、」
まだ冬も始まったばかりだが、この頃寒いが続いていた。





「…!!!」
出来れば見たくなかった。
彼はそんな私の淡い期待をいとも簡単に崩してしまった。
「蒼太くん!」
彼と走ってくるトラックをめがけて、
「ハァッ…ッ…ハァ、」
ただただひたすらに足を動かした。
「ハァ…蒼太くん!ダメーッ!」
ドンッ        キキキィィ
私は迷わず飛び出した。

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