前の話
一覧へ
僕の心の中はまさにかくれんぼだ。
僕は嫌われることが怖くて、“僕”を隠した。
誰かが僕へ向ける陰口が痛くて、僕は耳を塞いだ。
“本当の僕”は汚い。
きっと、“本当の僕”を知ったらみんな僕を嫌う。
だから、僕は“本当の僕”を隠して、綺麗な方だけみんなに見せた。
そのせいである日、誰の言葉も全部嘘に聞こえて悲しくなった。
そうだ、本当に“僕”の事を嫌っているのは、“誰か”じゃなくて、みんなに見せたく無い方の“僕”だ。
僕は本当の“僕”に「もういいかい?」と聞いた。
何故なら、本当の“僕”が恋しくなったからだ。
もう一度、「もういいかい?」と聞いた。
何度も聞いている内に声が届かなくなった。
僕は一体”僕”が誰なのか分からなくなった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この曲、わかりますか?
これ以上考えるのが難しい(というか、歌詞覚えていない)ので、ここまでです。
次回も楽しみに!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!