授業も終わり,学校独特のチャイムが鳴る。
今から昼休みの様で教室全体ががやがやと動き始めた。
…昼飯持ってきてないんだけど
まぁお腹空いて無いし司に1口もらうか。
そんな脳天気な事を考えていると
と声をかけられた。
ここ以外食べるとこないし
まともに食えないってどういう事だ?
そう言って司は走り出した。
戸惑いながらも着いていくと屋上へ繋がるであろう扉の前で立ち止まった。
立ち入り禁止と書いてある張り紙がある扉を簡単に開ける。
え…開けていいの?()
すると司はどさっと地面に座り,昼食を広げた。
…うん?
は…?
うんじゃないだろ()
絶対ダメだわこんなん
何故司なのか。そもそもなんで昼に屋上へ行くのか。
後者は…小説とかでよく見る昼は屋上で食べるとかいうあれだろう。
でも何故それが司なのかがよく分からない。
そういって司はニヤッと笑った。
…自分が見下されているようで腹がたつ。
俺は司が開けているお弁当箱の中身を見た。
こいつがいつも好んで食べていたもの…
あった
俺は司のお弁当箱から卵焼きを奪って食べた。
これでおあいこだ。と自分で勝手に解決する。
司は露骨に驚いた後(多分ガチ)俺に向けて唐揚げを突きつけてきた。
やっぱり司の唐揚げは美味しい
…司のお母さんが作った,の方が正しいか
俺は唐揚げを食べ終わり司が食べ終わるまでぼーっとしていた。
すると司は急に箸を止め,怪訝そうにこちらを見て
と漫画のワンシーンのようなセリフを吐いた。
転校前まで仲が良かったとはいえ約3年も疎遠になっていたら懐しくもなるだろう。
司もそれを聞いて納得したようにまた箸を進めた。
俺がだらだらとスマホを眺めていると,司は昼食を無事食べ終えたようで片付け始めていた。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!