第2話

屋上で2人
4,617
2020/12/31 06:09
授業も終わり,学校独特のチャイムが鳴る。


今から昼休みの様で教室全体ががやがやと動き始めた。
…昼飯持ってきてないんだけど
まぁお腹空いて無いし司に1口もらうか。


そんな脳天気な事を考えていると
青木 司
青木 司
あなたの下の名前ー昼飯食べいこ
と声をかけられた。
(なまえ)
あなた
え?ここで食べないの?
ここ以外食べるとこないし
青木 司
青木 司
ここにいるとまともに飯食えないから
まともに食えないってどういう事だ?
(なまえ)
あなた
…?
青木 司
青木 司
いいから着いてきて
そう言って司は走り出した。
戸惑いながらも着いていくと屋上へ繋がるであろう扉の前で立ち止まった。
立ち入り禁止と書いてある張り紙がある扉を簡単に開ける。
え…開けていいの?()


すると司はどさっと地面に座り,昼食を広げた。
青木 司
青木 司
さ,食べよ
…うん?
(なまえ)
あなた
え,ここ立ち入り禁止じゃないの?
青木 司
青木 司
え?うん
は…?
うんじゃないだろ()
絶対ダメだわこんなん
(なまえ)
あなた
じゃあ早く出ないと
青木 司
青木 司
いいんだよ
青木 司
青木 司
俺許可もらってるから
何故司なのか。そもそもなんで昼に屋上へ行くのか。
後者は…小説とかでよく見る昼は屋上で食べるとかいうあれだろう。
でも何故それが司なのかがよく分からない。
(なまえ)
あなた
許可もらってるのは良いとして
(なまえ)
あなた
なんでお前なの?
青木 司
青木 司
んー?
青木 司
青木 司
放課後分かるよ
そういって司はニヤッと笑った。
…自分が見下されているようで腹がたつ。
俺は司が開けているお弁当箱の中身を見た。
こいつがいつも好んで食べていたもの…
あった
俺は司のお弁当箱から卵焼きを奪って食べた。
青木 司
青木 司
え、ちょ、ま!
青木 司
青木 司
…俺の好きなやつ
青木 司
青木 司
って俺が卵焼き好きって知ってて取ったでしょ
(なまえ)
あなた
ふぁたりあたり
青木 司
青木 司
こいつ…
これでおあいこだ。と自分で勝手に解決する。
青木 司
青木 司
てかあなたの下の名前なんで食べないの?
(なまえ)
あなた
え?忘れたから
青木 司
青木 司
は!?
青木 司
青木 司
そういうのは先に言えって…
青木 司
青木 司
はい
司は露骨に驚いた後(多分ガチ)俺に向けて唐揚げを突きつけてきた。
(なまえ)
あなた
ありがと
(なまえ)
あなた
…んまぁ
やっぱり司の唐揚げは美味しい
…司のお母さんが作った,の方が正しいか
俺は唐揚げを食べ終わり司が食べ終わるまでぼーっとしていた。
すると司は急に箸を止め,怪訝そうにこちらを見て
青木 司
青木 司
俺の顔になんか付いてる?
と漫画のワンシーンのようなセリフを吐いた。
(なまえ)
あなた
いや…なんか懐しいなって
転校前まで仲が良かったとはいえ約3年も疎遠になっていたら懐しくもなるだろう。
司もそれを聞いて納得したようにまた箸を進めた。
青木 司
青木 司
ご馳走様でした。
俺がだらだらとスマホを眺めていると,司は昼食を無事食べ終えたようで片付け始めていた。


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