学校に着いた途端、鈴にそう言われた。
恋バナ大好きな梦が、話題に食いついた。
えっ…
違わなくはないけど、今は鈴の前だし、隠した方がいいよね…
つい、余計なことまで言っちゃったけど…
私は、スマホのギャラリーから千鶴の写真を出して、見せた。
幼馴染みが褒められると、こんなに嬉しいもんなんだな。
でも、私これでいいのかな…
そういうことになっちゃったけど…私、洲藤くんのこと好きかもだし…
帰り道、電車を待っている間も私は考えていた。
どうすればいいんだろう…
後ろから誰かに目隠しされた。
こーちゃんが言ったのかな…?
話していたら、電車が来た。
蒼空くんがなぜか手を差し出した。
私達は電車に乗った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!