第2話

きっかけ
131
2018/08/19 13:15
⚠死ネタあり!
先生
…………であるからしてここの数式は……



退屈な数学の真っ最中。
はよ終われ、と心の底から思っている。




カチャカチャ



隣を見ると、暇を持て余した遙稀がルービックキューブで遊んでいた。
零斗
まじで早く終われよ……
そういって窓の外に視線を移す。
零斗
…………?
逆さま花火?
巨大な花火のようなものが、空から降ってきていた。
零斗
おい、遙稀、龍希、あれ見てみろよ
先生にバレないように、ヒソヒソ声で囁く。
龍希
ん?なんだあれ
遙稀
新種の花火か?
その時だった。






ドカーン!!!!






激しい爆発音とともに、花火が落ちた所から大量の瓦礫が吹っ飛んできた。
クラスメイト
うわぁぁぁぁ!!
クラスメイト
なんだ!?なんだよ!?
爆発から数秒。



俺達のところにも、爆風がやって来た。
零斗
っ!なんなんだよこれ!?
うわぁぁぁ!?
晴香
きゃぁぁぁぁ!
零斗
凛!晴香!
遙稀
おい!零斗!!
龍希
周りを見ろ!
ハッとして俺は辺りを見回した。



教室のあちこちにクラスメイト達の亡骸が転がっていた。
クラスメイト
た……す……けて……
零斗
うっ……
見たことも無い惨劇に、思わず目を瞑りたくなる。
龍希
凛!晴香!無事か!?
う……
晴香
うっわ……なに…これ……
幸い、2人も軽傷のようだ。
遙稀
俺ら以外は、みんな死んじまった見てぇだな…
零斗
とりあえず、、俺たち以外の生き残りを探そう
そ、そうだね……
零斗
おーーい!誰か居ないのかぁ!
龍希
誰かー!返事をしろ!
晴香
だめだね……私たち以外は…もう……
遙稀
………
………
ガラガラッ
零斗
まずいな……この校舎ももう限界だ……
とりあえず、学校から離れようか…
晴香
そうだね……





俺たちは、学校から出た。





いつものコンビニも、マンションも、跡形もなく消え去っていた。
遙稀
嘘…だろ……
ねぇ……これからどうすればいいのかな……
龍希
家が心配だ……母さんが1人で家に……
晴香
私も、今日は弟が風邪で欠席して、家に1人……
不謹慎だが、最悪の事態を想像してしまっている俺がいた。
なんかさ……花の匂いがしない?
遙稀
確かに、言われてみればそうだな……
零斗
この匂いは……
間違いない。夢の中で嗅いだ匂いと同じだ。
晴香
あっ、見て!あそこ!
龍希
花……ばたけ?
ちょ、、見てよ、花畑の向こう、、
花畑の向こうには、空中都市のようなものがあった。
遙稀
こりゃあもう……
龍希
行くしかねえ…よな……
うん……
晴香
そうだね……
零斗
ああ…このままここに居ても、全員死ぬ可能性の方が高いしな……
龍希
じゃあ、行くぞ?
うん、と全員が力強く頷く。



これが、世界が終わる、きっかけだった。

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