私が訓練場の次に向かった先は街ではなく、エルヴィンだんちょの部屋だった。
なぜかって?…それはもう直ぐ分かるさ!
私は手の甲で軽快なリズムでノックする。
コンッココンッココンッコンッ!ガチャ
『雪だるまつくーーろー♪ドアを開けてーーー♪』
リ「もう既に開けてるじゃねぇか。」
『ほらいた。』
リ「あ?」
私はソファで足を組んでいるリヴァイの隣に、よっこらせ、と腰を下ろす。
『リヴァイに用があったんですけど、
きっと貴方なら今日もエルヴィンだんちょの部屋にいるだろうって思って)^o^(』
私が続けて、『期待を裏切らない兵長、私結構好きですよ(^_−)−☆』と言うと、
(ちょっとごめんけど存在忘れてた)エルヴィンだんちょが、向かい合わせのソファに座り話に入ってきた。
エル「リヴァイはあなたにとても愛されているようだね。」
『あ!もちろんエルヴィンだんちょも愛してますよ!(*゚▽゚*)』
エル「ははっ、それは嬉しいな」
リ「…で、用はなんだ。」
リヴァイは呆れながらそう言ってきた。
『あのですね…1つリヴァイにお願いがあります!』
リ「却下」
ひどいですよ兵長!と私が涙目で訴えると、エルヴィンだんちょが助け舟を出してくれた。
エル「いいじゃないかリヴァイ。ここは1つ、あなたの話を聞いてやったらどうだ?」
リ「……チッ」
私はその「チッ」が了承の意味であると勝手に解釈し話し始める。
『…リヴァイ今日1日、オフですよね??』
リ「…ああ、それがどうした。」
『折角のお天気ですし、私と一緒に街に出かけませんか?
さっき訓練兵ちゃん達にオススメ教えてもらったんですよ!』
エル「いいだろう。早速準備をするから待っていてくr((リ「オイオイオイオイ」
…どうしたリヴァイ。」
おもむろに立ち上がったエルヴィンだんちょをリヴァイが引き止めた。
リ「どうしたリヴァイ。じゃねぇよ、お前じゃないだろうが。」
『え!!じゃあリヴァイ私と一緒に行ってくれるんですか!?』
リ「だからどうしてそうなる」
--------------《20分後》--------------
私が散々ゴネにゴネた結果、遂にリヴァイが折れて
私はリヴァイと2人で街に出掛けることになった…
…んだけど!!!
『なんで歩きなの!!!』
そう、私の悲痛な叫び通り、私とリヴァイは街まで徒歩で向かっているのだ。
夢小説で兵長とデート♡といったら王道の馬2人乗りやろ!?
リ「なんでって、足腰鍛えれて良いだろうが」
『なんで休みの日まで鍛えなきゃいけないのさ!』
リ「うるせぇなさっさと歩け。置いてくぞ。」
そう言ってリヴァイはお先にスタスタと歩いてしまった。
…ちょっと君、ムードはどこよ。
ムードもクソもない雰囲気の中、私はひたすら必死でリヴァイについて行った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!