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第1話

Prolog
862
2021/02/06 03:58
「…はぁ。」

なにもないのに自然とため息がもれる

今日、今、この家には誰もいない

そう、誰も。

殴る音も、殴られる音も

蹴る音も。

怖くていたくて泣き叫ぶ俺の声も


…もう、いい



すべてがなくなったら。

もう、世界のすべてがなくなったら

親も兄弟も

みんないなくなるんにな。____











































ガチャ…

俺は、何年ぶりかわからない外にでた

「わぁ…」

みんなが、いつも見ている景色ってこんなにも綺麗だったのか

あんな家族が今頃吸っている空気ってこんなにもさわやかだったのか
ギィ-ギィ-…

古いブランコの音が鳴り響く

「……ふふ」
誰もなにもないのに笑ってしまう

なぜかはわからない


…楽しい


楽しいのか?


楽しいって…なんだ?


確か…感情だったよな

感情ってなんだっけ


…あぁ。

考えるのをやめよう
今は誰にもなにもされないんだから、ゆっくりこの時間を楽しもう

































そして、ゆっくりと息を吐きながらいった

「…いっそ、誰か監禁してくれないかなぁ…‪w‪」



















































?「なら、僕が監禁してあげようか。」


























































































「?!?!?!?」

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