私とルアは学校から少し離れた公園のベンチに座った。
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私はルアにさっき起きた出来事を話そうとした。
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でも、
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"貴方とはもう話せない"
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さっき自分が大切な人に言ってしまった言葉が
ずっと頭の中で繰り返されて、
話そうとすると涙が溢れて止まらなかった。
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ルアは泣いている私を何も言わずずっと抱きしめてくれた。
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私が顔を上げると
ルアの顔が涙でベチャベチャだった。
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と、ドヤ顔で言うルアが可笑しくて
少し笑ってしまった。
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ルアが突拍子もないことを言い出すから
変な声が出てしまった。
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私はその日、ルアの何気ない一言からなぜか冷静になり、
帰ってからも、その事ばかり考えながら眠りについた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!