第8話
子供達の作戦
1階との入口には棚を運び入りにくくする
まぁ、作戦が始まったら退けるけど。
机の上に縄の束を置く。
誰も手を挙げない……なら、準備するか。
子供達も高校生も頷き散らばっていく。
そういうと、友紀ちゃんは小走りで一番奥の部屋に入っていった
棚を退かせ、みんなが物陰に隠れる。
すると、1階との入口が開く音がする。
武器を持った大人達が部屋に入ってくる。
すると銃声や大人の声が聞こえ始める。
暫くして、何人もの大人が二部屋目に侵入。
俺達も小学生も戦うが人数の差で俺達は殴られて小学生は捕まるが助けを呼び、一部屋目でまだ動ける中学生が応戦にくる。
攻防を繰り返していると、三部屋目への扉が開かれて大人達が三部屋目へと足を運ぶ。
ありったけの声で情報を伝える。すると…
と声が聞こえた。
突然言われた言葉に僕は凄い動揺した。
そして、僕は刀を構える。
昔からいつも愛用している刀。
記憶の中の日本刀はこれと同じやつだった。
恐らく、GMが合わせてくれたのかな?
まぁ、いい。やるならとことんとやる。
戦いたくないけど、戦わないと負ける。
だから、守るべきの為に戦う。
…それが、僕なりの勇気だ。
大人達は僕達の前で立ち止まる。
乱暴に僕の胸倉を掴みあげた。
掴みあげられた反動でフードが取れそうになるが、片手でそれを抑える。
自然と僕はニヤけていた。
僕の胸倉を掴んでいた手は離れ、扉に向かう
……が、勿論開く筈が無い。
僕はニヤけながら、ポケットに入ってる鍵を取り出しユラユラと揺らす。
多分、大人からは僕の口元だけで性別もよく分からないだろう。けど、それでいい。
近くの奴は、鍵を奪い取ろうとするがそれを勿論僕は避ける
話してる間にも、大人達は僕が選び抜いた
トップレベルの戦闘力を持つ子達に捕まっていく。
後ろから近づいていた大人に気づかず羽交い締めにされる。
僕を人質にしたようだ。
まぁ、僕は本物の鍵を持っていない…柊翔に渡したからね。
それを知ってるのは僕と柊翔だけ。
ソイツは僕から鍵を奪い取り開けようとするが本物じゃないから開かない。
鼻で笑うと頭を思いっきり殴られる。
痛いな、頭から血が流れたじゃんか…
言いながら、僕の頭に拳銃を突きつける。
真咲君の言葉には苦笑いで返す。
みんなは動きを止め、僕の方を見てる。
さぁ、どうしよう…
…ここは団結力を見せつけてやるか……
美歌の言葉を合図として一斉にみんなが壁側に寄る。一番遠くには美歌がスナイパー銃を構えている。
…美歌は、いいスナイパーなんだよね。
美歌が引き金を引くとスグに僕に拳銃を向けていた大人が倒れる。
小学生、中学生、そして奏叶達が同時に動き出す。悔しそうな大人の表情、それに僕は再び口元を緩める。
作戦は……せ、いこ…う……だ、ね………
頭からの流血の多さにより僕の意識は段々と遠のいていった。