「っうそばっか…」
「嘘じゃないよ、好きじゃなかったらキスなんてしない」
「…でも、この前はキモイって言った」
「それは…すごい酷い事言った…ほんとごめん…」
ほんとに俺の事好きなのかな?
俺騙されてるのかな?
でもテオくんになら騙されてもいいかな?
わかんないなぁ。
でもテオくんのこと、まだ好きだしな
忘れらんないもん
「もう、これからは酷いこと言わないでよね?」
「許してくれるの?」
「ん、まあそんな感じ」
「じんたん…ありがとう、大好き!!!」
そう言ってテオくんは思いっきり抱きついてきた。
「重いなぁ、どいてよー」
口ではそんなこと言ってても、口角がつり上がってるの自分でも分かるからそれ以上は言わないけど。
そうして、いつかの帰り道みたいに肩を組んで家に向かって歩きだした。
結局俺は檻からは出られないんだね
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。