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2019/08/17

第97話

大好きな人4
指を引き抜き穴に俺のモノを押し付ける。


期待に充ちた目。

この先俺を忘れて他の男にもこんな目を向けるのだろうか?

ならば少しでも長い間俺を忘れられないように刻みつけよう。体にも、心にも。



ゆっくりと中へ押し進めて行く。

じんたんの中がキュウキュウと締めつけてくる。


じんたんの中が俺の形になっていく。このまま俺の形残ってたらいいのに。

奥まで辿り着いて、ゆっくりと小刻みに腰をふる。

ん、ん、と甘い声で喘ぐじんたんを見つめながら頭では別れたくない。それだけがグルグルと回っていた。

その感情を掻き消すようにだんだんと動きを早める。

「っは、ぁ、ぁ、ぁう、んぁっ、」

じんたんの手が伸びてきて俺の首に巻きついた。


「て、おく、っんぁ、ておく、ん、はぁ、ぅ、」

ギュッと抱き締められて唇と唇が触れ合う。

激しく動いているから唇が離れたりくっついたりを繰り返すが、必死にじんたんの唇が俺の唇を追い掛ける。

最後の行為。俺達の関係に終止符を打つための行為。



それなのに





愛されてると感じてしまう。




ボロボロと涙が溢れる。もうとめられない。


激しく奥を突く。俺の下でじんたんの体がビクビクと動く。

「ぁ、や、んっ、ぁぅ、いく、いく……っ

ぁっ、ぁぁぁぁっ」


俺の首に回されてた腕がパサっと音を立ててシーツの上に落ちる。


はぁ、はぁ、と荒い息でじんたんが俺の涙の筋を親指でなぞった。


「なん、で…なんで別れなきゃだめなの…?

俺じゃだめなの?嫌だよ、別れたくない」

震える手で俺の涙を拭う手を取り握りしめる。

「テオくん…」

じんたんの声も震えていた。

「理由、理由教えてよ」

顔を上げて真っ直ぐと目を見つめる。

じんたんの目に溜まっていた涙がボロボロと溢れ出す。

「…言いたくない」

今度は俺がじんたんの涙を拭う。

「教えてくれたら、諦め着くかもしれないから…」


「…ちゅうして、」

俺はそっと唇と唇を重ねた。何度も繰り返した。



唇を離すとぽつりぽつりと話し出した。


俺が女の子と付き合っているときから好きだった事。
振られて傷付いている俺に近ずいた事への後ろめたさを感じていた事。
俺をこっちの世界へ無理やり連れてきた事に対する罪悪感。
解放しなきゃと思っていても中々踏み切れないでいた事。




「だから、俺の別れたい気持ちは変わらないから」


じんたんはずっと悩んでいたんだ。
俺よりもこの関係を不安がっていたんだ。


気付かなかった。












本当に気付かなかったのか?









本当は心のどこかで気付いていたんじゃないのか?







「…俺は無理矢理連れてこられたわけじゃないよ。自分の意思でじんたんの傍に居ることを選んだんだから


だからじんたんが後ろめたさを感じる必要なんて何も無いんだよ


俺はじんたんが好きだ。誰よりも好きだ。

ずっとずっと傍に居たいんだよ






でも、駄目なんだよね?」


じんたんは黙って頷いた。




それがじんたんの選んだ選択肢なら、背中を押そう。


せめて最後は笑顔でお別れできるように。





これが俺に出来る罪滅ぼしだ。




「…わかった。別れよう」


「ありがとうテオくん」



じんたんが顔を上げて少し微笑んだ。




どちらからともなく顔を近づけた。


じんたんが目を閉じる。


唇と唇が重なる。



愛おしくてたまらない柔らかい頬を撫でた。






さようなら、大好きな人。






最後のキスは涙の味がした。