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第74話

檻 8
「っテオくん…っ!」

思わずそのシャツを抱きしめた。

これがテオくんなら。

そんな馬鹿な思いも俺の心臓を締め付ける。今にもはち切れそうな心臓を胸に抱えて、いっそこのまま潰れてしまえばいいのに。なんて思った。
「好き、好きなんだよ…」





















「…なにしてんの」


戸惑いと冷たさを纏った声が聞こえた。


「て、テオくん…っ、」

「それ俺のシャツだよね?」

「これはっ、」



「俺のこと好きなの?」



「っ…!」

突然の問いかけに心臓がバクバクと跳ねている。


「なんだそれ」


テオくんの声に思わず顔をあげた。

テオくんの目はいつも俺を見てる優しい目じゃない。まるで人を傷つけるために用意されたような目。その目と俺の目が会った瞬間分かってしまった。あぁ、テオくん俺の事…








「気持ち悪」










そのたった一言で俺の心臓は血を流す。ドクドク、ドクドクと。


「俺、」


「それ返せよ」


俺の腕から乱暴にシャツを剥ぎ取り、テオくんは自分の部屋に入って行った。



視界が歪む。思わず俯くとポタっと涙が零れた。

涙は止まらない。心臓から流れ出す血が目から溢れ出すように。心臓は悲鳴をあげている。





もう限界だ。家を出よう。




震える脚で立ち上がる。

震える手で荷物を詰める。

震える声で呟く。






「…さよなら、テオくん。」

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まいたけ
まいたけ
駄作ですが優しくみまもって下さい🙇‍♀️
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