第94話
大好きな人
小説を読む前に
いつもご覧頂きありがとうございます
こちらの「大好きな人」は高校生3年生のふたりのお話となっております。
ノンケのテオくんとゲイのじんたんのお話です。(でも付き合ってます)
_____________________________________
今まで気付かなかった
俺は好きな人と結ばれた事で有頂天になり少しも気づかなかった。
毎日傍で笑ってくれる恋人が俺と同じように、ずっと傍に居たいと思ってくれてると思っていた。
「ね、テオくん」
隣に座るじんたんが俺の肩に頭を預けて聞いた。
「ん?」
俺はスマホを弄りながら頭を撫でた。
「俺の事好き?」
「大好きだよ?」
「どれくらい?」
「宇宙が滅びても生き延びるくらい!」
少しおどけたように答えてやると、ふにゃっと効果音が着くような顔で微笑んだ。
「俺さ、高校出たら九州の大学行こうと思う」
突然の告白に驚きを隠せなくて思わずえっと声が出た。
「なんで?」
「九州に介護の有名な学校があるから、そこに行きたくて」
「どうしてもそんな遠いところじゃないとダメなの?」
「どうしてもそこに行きたい」
「そっか…じゃあすげぇ遠距離になるな」
「…だからさ、
別れよう…?」