目が覚めると体は綺麗になっていて、テオくんに抱きしめられていた。
規則的に吐く息が耳に当たってなんかくすぐったい。
少しだけ顔の向きを変えてテオくんと見つめ合った。
まつげ長いなぁ
寝顔は可愛いね、寝顔は。
唇にチュッとキスをすると
テオくんが口をモゴモゴさせた。
「起きて~…」
小さな声で呼んでもテオくんは起きることも無く、ずっと寝顔を見てたら
「……あんま見られると寝ずらいんですけど」
「起きてたの?」
「途中から」
「ふーん
ねぇ、腰痛いんだけど」
「……やりすぎましたゴメンナサイ」
「俺テオくんが世界で一番好きだよ
だから心配になることなんもないよ」
「…分かってる、分かってるけど
じんたんモテるから俺余裕ないんだもん」
やっぱテオくんは寝顔だけじゃなくて、こういう素直な所も可愛い。
「じゃあ今度ジュキヤの前でチューすればいいじゃん」
「そうだねそうしよ」
「いや冗談だし…」
偶には激しいのもいいかも、なんて思ったのは秘密。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。