東京の、とある朝
住宅街に立ち並ぶ家の中でも一際目立つ、
大きな白い家に
巷で何かと噂になっている
7人の兄弟が住んでいた
ピピピピ,ピピピピ…
既にスーツに着替えてテーブルに朝ごはんを並べ
ているのが、長男の陣
ベッドからムクっと起き上がって
陣に文句を言っているのが四男の北人
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爽やかな目覚めの三男、壱馬と
寝癖が凄まじい末っ子、慎
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慎の髪をセットするのは、いつも壱馬の役割だ⠀
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ドンドンドンドン
北人が入ってるトイレのドアを容赦なくノックする、五男の樹
樹は北人の弟だけど、年子というのもあって呼び捨てで「北人」と呼んでいる
歯磨きしながらひょこっと顔を出したのは、次男の陸
陸には普通に甘える樹を
複雑そうな顔で見つめる北人
そんな、いつもの賑やかな朝
会社員の陣と保育士の陸は、いつも朝が早い
2人で家事をこなして、弟たちを送り出す
壱馬、北人、樹、慎は同じ中高一貫校に通っているから、登校はいつも一緒
そんな弟たちに弁当を持たせて、見送る陣と陸
歩いてた壱馬がくるっと振り返った
4人はじゃれ合いながら、学校に向かっていった
4人を送り出して、一息ついた陣と陸
その時、2階からものすごい足音が聞こえてきた
陸は満面の笑みで朝ごはんを詰めた弁当を渡した
これから始まるのは、
この7人の兄弟の物語 ───
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。