あなたside
予定の時間に近づくにつれて緊張した面持ちの参加者たちがぞろぞろと集まってくる
オーディション日と同じように、配られた番号のプレートを胸に貼る
あと5分で予定の時間だが、私と番号の近い参加者が一向に来ない
あっ、私と同じグループだった人たちか
ガチャ
こんにちは~と声を合わせて言う
参加者が足りないことに気づいていないのか?
あッ、まさか合格の人はもう他の場所に呼ばれてるとか???
じゃあ私は選ばれなかったのか、
ほら予想的中
合格者は先に結果を知らされていて、私たちの前で抱負とか言うんだろうな
はぁ、、
こんなに悔しいんだ、、
思わず目に涙が浮かんだ
予想していた以上に自分が落ち込んでいることに驚いた
ガチャ
女子たちの黄色い歓声が聞こえて、重たい俯いた頭を持ち上げると目の前に "13個の黒い影''
そして
"ミョンホさんが私に手を伸ばしていた"
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!