第10話

独り占め🦓
863
2020/03/05 02:14
あなたside
「先輩!」
『どしたのジェシー君。笑』
「今日ご飯行きましょうよ!」
そう目を輝かせてこっちを見るのは、職場の2歳年下のジェシー君。

『んーとね…空いてるよ』
「マジっすか!!HA!」
『うん。笑テンション高くない?笑」
「だって、あなた先輩とご飯っすよ?そんなの夢のまた夢じゃないですか!HAHA」
『そっかそっか笑じゃあ今日7時ね』
「はい!」

しばらくしたらまた真剣な顔で仕事に集中する彼に落ちてしまうんだよな。

🕖ジェシーside

「先輩お疲れ様です!行きましょ行きましょ」
『お疲れ〜どこ行く?』
「僕オススメのところあるんすよ」
『そうなんだ!じゃあ任せるね』

そうニコッと可愛らしく笑うのは、僕の憧れの先輩。
そして僕の想い人。
今すぐにでも独り占めしてやりたい。
今日はやっと仕事が落ち着いて、先輩にご飯に行くことを誘い、なんとOKだった!
告白のチャンス。

"乾杯"

最近の話や、お互いの昔の話をし、二人共酔ってきたところで、思い切って聞いてみた。
「先輩って、好きな人居るんですか?」
『んー?いるよー?』
「誰ですか?!」

あなたside
「先輩って、好きな人居るんですか?」
そう聞いてくるんだから、
『んー?いるよー?』
目の前にいるなんて言えないし。
「誰ですか?!」
『んふ笑。誰だと思うー?』
「松村先輩とかじゃないすか?イケメンで、モテモテだし!HA!」
確かに、松村君はかっこ良くて女子にモテモテ。
でもこの間、私は見た。
誰もいない会議室で、
[この事誰かに言ったら、どうなるか分かってるよね?]
❲っ、❳

「でも、松村君女癖悪いらしいよー」
『そうなんですか⁉全然イメージ無いっす』
「ね。かっこいいのにね。そう言うジェシー君は好きな子いるの?」

ジェシーside
「そう言うジェシー君は好きな子いるの?」
今がチャンス中のチャンス!!
『もし…』
「…もし?」
『…もし、先輩って言ったらどうしますか』
「……」
『な、なんてねhahaすいません』
「いっ、いいんじゃない?」
『…え…ま、マジすか…』

これで僕の片思いは終わった。

『先輩。今夜持ち帰ってもいいですか』
「ご自由にどうぞ。」

こうして高級な有料品を
愛で持ち帰ることになった。

やっと彼女を独り占めできる。
そう思って寝室の鍵をそっと閉めた。

−fin−

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