第118話

花火👑❤
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2020/08/21 15:00
〈じゃあ、1番最初に落ちた人が罰ゲームねー〉

夏の暑い夜。

男女4人で小さな花火大会。

運だけはいいほうなので、ノリでいいよと言った。

「『うわ!』」

なんと、同時に私と紫耀が落ちた。

〈やっぱりそこ仲いいね〉

〔デキてんじゃねーかよ。笑〕

私達をあえてくっつけるような言い方をする他2人のうち1人、私の大親友は、

幼い頃から紫耀のことが好きだった。

そして、もう1人、廉は紫耀の大親友。

私の大親友のことが好きで、顔がニヤニヤしてるので、ラッキーだと思ってるのがわかる。

大親友にごめんねとアイコンタクトをした。

『なになに罰ゲーム』

〔じゃあ、4人ぶんのジュース奢り〜〕

「え!4人も⁉」

〈頼みます!〉

『まぁあなた、罰ゲームだからやるしかないよ。笑』

「そうだね。じゃあ行ってきまーす」

私達は近くのスーパーに歩いた。

『危ないよ』

さっと道路側を歩いてくれる紫耀は、さすが親友が選んだ男だなと、軽く思った。

「紫耀、好きな人いないの?」

『いるよ?笑』

「いるんだ!じゃあ、その人は、幼なじみ4人の中にいますか!」

『いまーす』

「はいもうわかったー」

『それはどうかな?あなた鈍感だしなー』

「いくらバカでもそれくらいわかりますー」

親友と紫耀が両想いということを知って、うきうきの半分、少し悲しい気がした。

『あなた?あなたー?』

「あ、ごめん」

『ジュースこっち。やっぱりあなた馬鹿じゃん』

考えすぎてボートしてたら紫耀に手を引かれた。

「えっと、離してよ。笑」

『やだ』

「やだってどうゆうこと。笑」

『今せっかく2人なの。俺にとってはちょー嬉しいことなの!』

さっきまでとはまるで違う、急にお子ちゃまみたいにダダをこねる紫耀。

「私なんかと?」

その瞬間、今度は顎を引かれてキスを落とされた。

『俺はお前なんか、じゃなくてお前が、いいの』

こんなの、どこが罰ゲームなんだろう。

夏って、本当に魔法がかかるんだね。

-fin-

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