第22話

DV🦅
819
2020/03/25 07:59
私の彼は暴力が酷い。

毎日帰ったら叩かれ殴られ殺されかけている。

そのせいで私も狂ってる。

でも貴方はいつも後に言うの。

『ごめん…痛かったよね…でもね、やめられないんだ』

元々は私の方から好きだったから逃げることなんて出来ない。

でも、貴方のせいで変わってしまった。

暴力でさえも愛おしくなってしまった。

「大丈夫だよ」

ほら頭なでちゃってるもん。

『ねえあなた…いっその事二人で死のうよ』

また鬼の目に戻ったよ。

『おいで…』

でも逃げることは出来ない。

もう逃げたくもないんだ。

無言で彼をそっと抱き、

笑って泣きながら

首を締めあったのが今までで一番幸せな暴力かな。

−fin−

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