第3話

剣聖の大国アルタシオ
30
2018/04/21 12:04
キリ
キリ
んー、ここは本っ当に変わらないねぇ
-隣国アルタシオ

キリを狙う大国。しかしその割にはキリの人形の姿を知らず更にキリの力も知らなかったりと情報に乏しい国でもある。
また、世界一の剣の使い手-【剣聖】の住まう国としても有名である。
リファウス
リファウス
久しぶり、エリウス
キリ
キリ
おぉリファウスか、久しいね
リファウス・デュオール-アルタシオの現【剣聖】にして歴代最強とも言われるほどの剣の腕前。
アルタシオの言語で【宝石】を意味するエリウスと言う名でキリを呼んでいる。
ネヴェル
ネヴェル
……
リファウス
リファウス
ん、エリウス、その子が君の新しい守護者?
キリ
キリ
そうだよー、すっごい強いよこの子
ネヴェル
ネヴェル
……わたしはネヴェル。
よろしく、リファウス
リファウス
リファウス
私はリファウス・デュオール。
よろしくね、ネヴェル
キリ
キリ
リファウス、ネヴェルは異世界から来た機械の種族なんだ。
-君の人格、口調を是非とも模倣させてもらいたい
リファウス
リファウス
あ、機械なの?全然わからなかったよ。
模倣は勿論OKだよ
キリ
キリ
ありがとう、ネヴェルはまだこっちに来て1日も経ってないからね、ボクが色々紹介するんだよー
和気藹々と世界の魔力そのものと会話をこなす剣聖にネヴェルは軽く圧倒されかけた。
何故だかは理解らない。
だが-彼女の気さくな性格の模倣はひどく困難を極める。それだけは確信できた。
キリ
キリ
ネヴェル、アルタシオの名物料理食べない??
ネヴェル
ネヴェル
当機に食事は必要ない。
………リファウスの人格模倣に集中する
キリ
キリ
そう、じゃボク1人で堪能-
ネヴェル
ネヴェル
拒否。当機、エリウスの守護者。
当機、離れるわけにはいかないでしょう?
-服の袖をぎゅっと掴みネヴェルは言った。
キリ
キリ
そうだね。
というよりも-素の口調で話してるよ、ネヴェル
ネヴェル
ネヴェル
……ん、失礼。
………わたしはあなたの守護者だから、隣にいることにするね
-飲食店にて
ネヴェル
ネヴェル
……………豚ミンチ肉、タマネギ、ジャガイモ、ニンジン、カレールー…………………
キリ
キリ
…………ネヴェル、人が食べてる物まで解析しなくていいよ
ネヴェル
ネヴェル
……ん
-しかしここの国の生物はキリの抑制しようにもしきれずに体内から溢れている魔力に気が付かないのだろうか。
リファウス
リファウス
……気がつくよ、でもみんな今の国王に不満を持ってる。
それに………エリウスがこの世界の魔力を司っているのを知らないのはここでは国王とその家族だけだから
ネヴェル
ネヴェル
だから皆わかっていても国王に言わない…
さりげなく思考回路を覗かれた気がするが剣聖ともなれば相手の行動を読むためにもそれぐらいはできて当然なのだろう。
リファウス
リファウス
んー、それにしてもネヴェル……の体内魔力ってどうしてそれで正常に稼働できるのやら
ネヴェル
ネヴェル
…?
わたしの、魔力……異常?
リファウスは頷く。
だが-リファウスもネヴェルも、そしてあのキリでさえもネヴェルの魔力の『どこが異常なのか』がわからない。
無論エウレイアは言うまでもなく-結果、リファウスはたったひとりにしかわからない異常だと確信した。
リファウス
リファウス
……エクス・マキナにでも聞いたらわかるんじゃないかな
ネヴェル
ネヴェル
エクス・マキナ…どこに、いる?
リファウス
リファウス
んー…………エリウス、エクス・マキナって何処にいるっけ
キリ
キリ
なーに、人がもの食べてる時に……。
エクス・マキナなら-『天上の海原』ネトレイトにずっと居るよ。連れていこうか?
ネヴェル
ネヴェル
お願い、すぐに連れて行って
ネヴェルはキリの手を握りそう懇願した。
キリ
キリ
あー……でもね、そこへ行くにはちょっと寄り道しないといけないんだ。それでもいいかい?
ネヴェル
ネヴェル
構わない。
当機の欠陥、異常が知れるならそれくらい構わない!!

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