第5話

デート
534
2019/03/16 10:49
秀兄
秀兄
着いたな!
私と秀兄は、電車に乗って、家に一番近い遊園地に来た。
あ、もちろん私のリクエストね。
私
遊園地なんて何年ぶりかな~?
秀兄
秀兄
小1くらいから行ってないか
私
え⁉じゃあ…10年くらい?
秀兄
秀兄
そんなもんだな
あなたが迷子になって、母さんと一緒に探したら、風船持ってるウサギのところでなぜか寝てたんだっけ
私
そうだっけ?全然覚えてない
秀兄
秀兄
まあ、あれはめっちゃ心配したから覚えてたけどな
私
…本当ごめん(笑)
秀兄
秀兄
いいけどさ(笑)
てか、行こうぜ
私
うん!
私達は、まずコーヒーカップに乗ることにした。
秀兄
秀兄
うわー、懐かしいな
私
秀兄絶叫系いける?
秀兄
秀兄
うん
私
じゃあめっちゃ回そうよ!
秀兄
秀兄
いいな(笑)
順番が回ってきたので、向かった。
私
いくよ?
秀兄
秀兄
おう!
私達は、思いきり回した。
私
やば、目回りそう(笑)
秀兄
秀兄
俺も(笑)
並んでいる子供達が、爆笑していた。
そして、止まった。
私
やば、ちゃんと歩けない(笑)
私が少しふらついていると…
秀兄
秀兄
回しすぎ(笑)
秀兄が支えてくれた。
私
あ、ありがと…
秀兄
秀兄
?うん
久しぶりに触れられて、少し動揺してしまった。
私達は、義理でも兄妹。
それ以上もそれ以下もない。
秀兄
秀兄
あなた?
私
…ううん、なんでもない


その後、私達は、ジェットコースターやバイキングなど、絶叫系を主に乗り尽くしていった。
そして、最後に、観覧車に乗ることになった。
私
…………
私は、モヤモヤを解消出来ずにいた。
私は秀兄の妹で、秀兄には好きな人がいる。
そのことに、モヤモヤしていた。
秀兄
秀兄
…あなた
私
…何?
秀兄
秀兄
さっきからずっと元気ないけど、どうした?
私
…秀兄ってさ
秀兄
秀兄
うん
私
…実彩子ちゃんのことが好きなの?
秀兄
秀兄
え?実彩子?なんで?
私
なんか、そんな風に見えたっていうか…
秀兄
秀兄
俺の好きな人は実彩子じゃないよ
私
えっ?
秀兄
秀兄
まあ確かに、女子の中ではよく話す方だけど、女友達って感じだし
私
そう、なんだ…
なぜか、少し安心した。
モヤモヤが一気に晴れていった。
秀兄
秀兄
何で悩んでたのか分かんないけど、元気出せよ!
秀兄が優しく私の頭を撫でた。
そして…私を抱き締めた。
私
しゅ、秀兄⁉
秀兄
秀兄
悩んでたら、いつでも俺に言えよ
相談乗るから
私
…ありがとう
やっぱり、秀兄って優しいな…
この時の私は、秀兄の優しさに惹かれていることを知らなかった。

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