第4話

秀兄の好きな人
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2019/03/10 04:20
私は、授業が終わって、急いで秀兄の学校に迎えに行った(秀兄とあなたは別の学校)。
私
秀兄もういるかな?
キョロキョロまわりを見回していると、秀兄の姿が見えた。
私
あ、秀に…
途中で言葉が途切れた。
秀兄は、同級生の女子らしき人と一緒にいる。
私
誰、あれ…
秀兄は、私に気づいていないようで、その人とずっと仲良さそうに話している。
普段私に見せない笑顔で。
もしかして、あの人が、秀兄の好きな人…?
秀兄
秀兄
あ、あなた!
考えていると、秀兄が私に気づいた。
秀兄
秀兄
ごめん、待たせた?
私
…ううん、さっき来た
??
秀太、この子誰?
さっき秀兄と話していた人も、私の方へ来た。
秀兄
秀兄
あー、こいつ俺の妹
私
秀兄の妹のあなたです
??
そうなんだ、よろしくね!
私
よろしくお願いします!
この人、いい人っぽい。
??
あんまり似てないね
秀兄
秀兄
あー…まあ性別違うからな
秀兄が誤魔化すように言う。
私達は、義理の兄妹だということをあまりまわりに言っていない。
だって、言ったら、秀兄のファンに何されるか分からないから。
てか、恋人のフリしてるんじゃなかったっけ?
秀兄に、少し疑わしげな視線を送ると、秀兄が少し慌てて説明した。
秀兄
秀兄
あ、あなた、こいつには、あなたに彼女のフリして貰ってること言ってあるから
私
あ、あー、そういうことか
??
てか、まだ私名乗ってないね?(笑)
秀兄
秀兄
あ、そうだった
こいつ、俺のクラスメイト
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
クラスメイトっていうか、女友達の実彩子みさこです!
実彩子ちゃんとかみさとか、好きに呼んでね!
可愛い…
私
…実彩子ちゃんって呼んでいいですか?
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
もちろん!
私
ありがとうございます!
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
いえいえ~!
可愛い!可愛すぎる!
なんだこの魅力は!
秀兄
秀兄
じゃあ、今からデートだから、そろそろ行くな
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
うん!あなたちゃんまた来てね!
私
はい!是非!
私は、実彩子ちゃんに、見えなくなるまでずっと手を振り続けた。
秀兄
秀兄
実彩子のこと気に入ったみたいだな
私
めっちゃ!
秀兄
秀兄
また行っていいけど、長話するなよ?
私
いや、それは約束しかねますな…
秀兄
秀兄
えー…
私
わ、分かった!なるべく頑張る!
秀兄
秀兄
そうそう
てか、秀兄ってやっぱり、実彩子ちゃんのこと…
「実彩子」って、呼び捨てしてたし…
なんか、モヤモヤする…

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