第16話

今日伝える
402
2019/07/08 10:59
実彩子side
秀兄
秀兄
ごめん、片付いてないけど入って
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
ごめんね、急に押しかけて!
お邪魔しま~す!
秀兄
秀兄
ちょっと待ってて
今、お茶を…
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
いいの!秀太は寝てて!
私は看病しに来たんだから!
秀太が冷蔵庫の方へゆっくり歩いて行くのを慌てて止める。
もう、自分が病人ってこと分かってないでしょ!
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
ゼリーいっぱい買ってきたから、冷蔵庫に入れとくね!
秀兄
秀兄
おー、ありがと…
呂律が回ってない。
やっぱり私が来て良かった!
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
何か食べたいものある?
秀兄
秀兄
ん…温かいやつならなんでも
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
ん~、じゃあうどん作るね!
秀兄
秀兄
サンキュー…
秀太は、やっとソファーに横になって、寝ようとしている。
秀兄
秀兄
あれ…あなたが実彩子に言ってくれたんだっけ
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
うん
秀兄
秀兄
あいつ~…俺が心配だったら自分が学校休めばいいのに
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
ん~、なんかね!
今日テストがあるんだって!
秀兄
秀兄
あー…なるほどな~
秀兄
秀兄
…あれ、LINEが1件
秀太は、そう言いながら、いつもよりおっとりした動きでスマホを見た。
秀兄
秀兄
…あなたからだ
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
あなたちゃん何て?
秀兄
秀兄
「実彩子ちゃん家に来た?めっちゃ心配してたよ!」って
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
え⁉ちょ、あなたちゃん‼恥ずかしい…(笑)
秀兄
秀兄
そんなに心配してくれたの?
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
だって、秀太が風邪なんて、聞いたことなかったもん!
秀兄
秀兄
そか…ありがと
秀太は、柔らかく微笑んだ。
ちょ、その顔はやばい!
そんなこと言われた後に、そんな甘い笑顔見せられたら、誰でも惚れる!
今が…チャンスなのかな…
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
…でも、本当に心配したよ
秀兄
秀兄
悪いな
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
ううん…いつも隣でいい笑顔見せてくれる人がいなかったら、めっちゃ心配するよ
秀兄
秀兄
うん…
秀太、全然勘づいてないな…
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
…なんと言っても、好きな人だからね
秀兄
秀兄
うん…うん?
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
だって私、秀太のことが好きなんだもん
秀兄
秀兄
えっ…?
実彩子ちゃん
実彩子ちゃん
…よし!うどん出来たよ!
食べよ食べよ!
私は、わざとらしく話をそらした。
言っちゃった。

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