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第17話

#17
清水さんに送ってもらい、私と蓮は揃って登校
対象が二人になったせいか、いつも浴びていた生徒からの視線が妙に柔らかく感じられる
クラスまでの道のりを歩く間、特に言葉は交わしはしなかったけど。だってこんなに見られてちゃ、話そうにも話しづらいものがある
教室に入ると同時に、一斉に視線の集中砲火を喰らった
……でも、不思議と嫌ではない。隣に人が……蓮がいるからかな
椅子に座り、一息ついていると、待ってましたとばかりにクラスの女の子達がこちらに歩いてくるのが見えた
また蓮の方に行くのかな……まあ昨日もそうだったし、気にすることじゃないからいっか
……そう考えていた私の思考とは裏腹に、一瞬窓の外に目を離した隙に、彼女たちは私の机の周りに群がっていた
再び教室を見回した時、目の前にあったのは制服の白色で
白樹 澪
えっ?
現状を一瞬で察知した、私の理解力を褒めていただきたい。何故かこの時だけは無駄に頭の回転が早かった
つーっと、嫌な汗が背中を流れた
これは……もしや血祭り?! 蓮と仲良くしてるのがまずかったのかな?!
いやでも、あれは一種の不可抗力で……って、昨日事情は説明したよね?
なら一体なんの……と訳が分からなさすぎて混乱していた時、昨日妄想の世界へと旅立った女の子が口を開いた
クラスメイト
あのっ、可憐姫は王子様と騎士、どちらを取りますか?!
白樹 澪
……え?
本日二回目の間抜け声を漏らす。いや、流石にこれは読めなかった
ぐっと両拳を握りしめ、何故か熱のこもった質問を投げかけた彼女に、私は呆気に取られる
王子様と騎士? ちょっと待って?
白樹 澪
あの、話が見えないんだけど……
クラスメイト
またまたぁ。姫は王子座とご懇意にされてるじゃないですか!
白樹 澪
お、王子って? 誰?
クラスメイト
我らが生徒会長、成瀬大和先輩ですよ?
期待の眼差しをひっきりなしに向けてくる女の子に気圧されながらも、私は必死に彼女の言葉を飲み込もうとした
え、えっと……可憐姫とかいう謎の肩書きが私に付けられているのは昨日知った。それで王子が大和先輩で……って、はい?
ご懇意って何?! ただ話してるだけだよ?!
っていうか、どちらを取るって何?!
白樹 澪
あ、あの? 私、別に大和先輩と特別仲がいいとか、そういうんじゃなくて……
クラスメイト
そんなことありません! 成瀬先輩はなかなか女子生徒と話さないんですよ!
でも可憐姫とは話すなんて……まるで姫が特別みたいじゃないですか! いいえ、これは特別なんです!
白樹 澪
は、はあ
クラスメイト
昨年、可憐姫を生徒副会長に推薦したのも、成瀬先輩が生徒会長に立候補したと聞いたからです。
名付けて『王子と可憐姫を結ばせる会』を発足させ、お二人を生徒会長と副会長にすれば最高のシチュエーションが完成しますから!
白樹 澪
え、ええええええっ?!
ここにきて衝撃の事実が判明。え、あの副会長推薦って、まさか画策されたものだったの?!
そんなに人望も厚くない私が副会長に推薦され、演説も適当にしたのに、微妙に私に投票が集まってたっけ
まさか、それもこの子達の組織票なのでは?
クラスメイト
奇しくも野望叶わずでしたが、それがきっかけで王子と可憐姫の距離が縮まったと聞き、私たちはもう、本当に嬉しくて……
白樹 澪
す、ストーップ! それくらいにしてください!
両手で顔を包み込み、蕩けてしまいそうなくらいうっとりとする女子の皆様に、私は身振り手振りで全力ストップをかけた