第12話

無理
1,521
2019/11/11 12:46
次の日
リサ
リサ
おはようエレン
エレン
エレン
おぅ!おはよ、席取っといたぜ!
リサ
リサ
ありがとう!
エレン
エレン
今日遅かったな
リサ
リサ
うん、ちょっと色々考え事してて
エレン
エレン
珍しいな、何考えてたんだ?
リサ
リサ
えっとね…(そうだ!エレンに抱きついてないか確認しておこう!)
リサ
リサ
ねぇエレン、私、エレンに抱きついたことないよね?
エレン
エレン
は?何だよいきなり…、当たり前だろ
リサ
リサ
そうだよね!よかった!
エレンは何が何だか分からない、と言った顔で見てくるが、私は安心で気にしている余裕なんてなかった。
ミリアン
おはよ~二人とも、早いね
リサ
リサ
あ、おはようミリアン
エレン
エレン
おはよう
リサ
リサ
ねぇミリアン、やっぱり私誰にも抱きついてないよ!
ミリアン
そうだね、うん、私の勘違いだったみたい
リサ
リサ
そうなの?なんだ、よかった
エレン
エレン
もしかしてそれで悩んで遅かったのか?
リサ
リサ
あ…、うん、だってそんなことしてたら謝らなきゃいけないし…
ミリアン
真面目で可愛いなぁリサは
リサ
リサ
へっ?!いやそんなことないよ…!
エレン
エレン
顔赤いぞ?大丈夫か?
リサ
リサ
だだだ大丈夫!大丈夫だよ!
______
リサ
リサ
あ、そうだ。私乗馬出来るようになりたいんだけど、二人とも今日空いてる時間あるかな?
エレン
エレン
悪い、俺今日まとまった時間とれない
ミリアン
ごめん、私も今日は訓練びっしり
リサ
リサ
そっかぁ…どうしようかな
ミリアン
他の誰かに頼んでみたら?リサ他に仲良い人いる?
リサ
リサ
…………いない
エレン
エレン
そりゃそうだよな、俺も
ミリアン
じゃあ知ってる人とか、優しそうな人に聞いてみたらどう?
リサ
リサ
じゃあ…ペトラさんに聞いてみようかな?
エレン
エレン
ペトラさん優しいもんな!
ミリアン
そっか、部屋も隣だったね
リサ
リサ
うん!じゃあペトラさんに聞いてみる!二人ともありがとう
ミリアン
どういたしまして!
エレン
エレン
またなんかあったら聞けよ
_______
リサ
リサ
ペトラさんっ!
ペトラ
ん?どうしたの、リサ
リサ
リサ
あの、私乗馬出来るようになりたくて…、ペトラさん、今日お時間ありますか?
ペトラ
うん、いいよ!私今日は二時までしか予定ないから
リサ
リサ
ありがとうございます!
それまでに掃除終わらせます!
ペトラ
うん、二時半くらいに馬小屋で待っててくれるかな?
リサ
リサ
分かりました!
リサ
リサ
(やっぱりペトラさん優しいな…!)
リサ
リサ
(それに、乗馬なんて小さいときからの憧れだし…!スゴく嬉しい!)
リサ
リサ
(よし、頑張って掃除終わらせるぞー!)
こうして私はやる気満々で掃除を始めた。
________
リサ
リサ
ふぅ~!終わった!
現在午後一時。私は1度お昼休憩を挟んだ後今日の掃除を終わらせた。
リサ
リサ
(二時半までまだ時間あるな。部屋で絵でも描いていよう)
自室に戻ると、ミリアンに貰った裏紙と鉛筆を取り出し、私は机に向かった。
カリカリという音が部屋に響く。
リサ
リサ
(久しぶりだな、こうやって絵を描くの…、やっぱり絵を描いていると何もかも忘れて、幸せな気持ちになれる)
リサ
リサ
(何か嬉しいな…、こんな風に熱中できることがあるの)
カリカリ…
リサ
リサ
よし、出来た…
30分程したところで、私は鉛筆を置き、消しゴムのカスを紙の上から払った。
描いたのは翼が生えて飛んでいる15歳くらいの女の子。
優しげな所が、どことなくペトラさんに似ている。
リサ
リサ
(そういえば……、ペトラさんにとってリヴァイ兵長は何なんだろう?ただの上司…って感じではないよね…?)
リサ
リサ
(もしかして、好き、なのかな?)
リサ
リサ
(だとしたら、お似合いだよね。ペトラさん綺麗で優しいし、リヴァイ班に属するほどの精鋭だし)
リサ
リサ
(…………羨ましい、な)
リサ
リサ
(って、私何を思ってるんだ!あ~、もう、描こう!描いて描いて忘れよう!)
それから二時を過ぎるまで、私はずっとガリガリと鉛筆を走らせていた。

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