無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

前の話
一覧へ
次の話

第2話

鳥籠娘
はぁっ…!!!はぁっ…!!
ーもう限界よ…こんな場所!!





番人さんに怒られたっていい…!



逃げるんだ!!この檻から!!
圷
おっと
きゃっ!
翡翠
翡翠
何ですか…どいてください。急いでるんです!
圷
こんな丑三つ時にどこへ行くってんだ?嬢ちゃん、あんたどこからどう見ても吉原ここの芸妓だろ?
翡翠
翡翠
っ…買い物…お酌の相手してるとお酒がきれたんで、買い出しへ…
最悪…なんて運が悪いの…

はやくしないと見つかっちゃう…!
圷
嘘つけ。吉原から逃げ出そうとしてたんだろ。
翡翠
翡翠
っ…!
圷
今ならまだ間に合う。戻れ。
翡翠
翡翠
嫌!!もううんざりなの!鳥籠の中で飼われているような、こんな生活!
圷
鳥…ねぇ。
翡翠
翡翠
わっちだって普通の女子や…家族を探しに帰る…!
圷
…家族とはぐれたのか?
翡翠
翡翠
な、なんでそんなこと、あなたにい言わなきゃ…!!
圷
もう少しここで働いていたら、ある日突然その家族に会えるかもしれねぇぞ?
翡翠
翡翠
はっ…
圷
お前、名前は?
翡翠
翡翠
……翡翠ひすい。でもこれは、禿かむろとして仕えていた頃の私の名であって、本当の名前ではない。といっても、親に付けられたその本当の名前さえ、忘れてしまったのだけれど。
…あれ。

なんで私、見ず知らずの他人にこんなこと…
圷
そうか。翡翠、か。俺はあくつだ。またここへ来る。
番人
おいそこの芸妓!
翡翠
翡翠
(やばっ!見つかった!)
圷
んじゃ、ちゃんと謝って遊郭に戻るんだぞ。
翡翠
翡翠
まって!
私が振り向いたとき。





すでに圷という男は居なかった。