第32話

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2023/04/15 21:00










松村「 …… ん 、 」











北斗さんを家に運んで 、布団を被せたり


起きた時に食べられるようにとご飯を作ったりしていたら 、


北斗さんの声が聞こえた 。











『 あ 、目覚めた 、? 』


松村「 あなたさん … ?あれここは 、 」


『 私の家 、です 』


松村「 えええ !!!!もしかして俺 、立ちながら寝ちゃってた 、? 」


『 うん 』


松村「 うわまじか恥ずかしっ 」


『 あの … 悪いとは思ってたんだけど 、家わかんなかったし近かったから私の家に運んじゃった 、 』


『 ごめんね 』


松村「 いや大丈夫 、嬉しいよ 」










なんとなくスッキリした顔で笑いかけてくれる 。


よかった 、元気そう 。










『 お仕事 、、忙しいんだね 』


松村「 まぁ … 最近ちょっと 」


『 そっか 、だから寝ちゃったのか 』


松村「 仕事も忙しいし 、夢野の件もあって寝れてないんだよね 、w 」











アイドルってだけで大変なのに 、


さらに厄介な人まで関わってきたら


ゆっくり寝る時間も取れないよね …


だから私は前々から思っていたものを 、伝えることにした 。










『 北斗さん 、 』


松村「 ん ? 」


『 お願いだから 。私なんかに貴重な時間を使わないで 、その分ちゃんと睡眠をとって欲しい 』


松村「 …… 」


『 私はただの 、、一般人 、だから 』


『 もう会わないで 、欲しい … 』










それは私が心から思っていること 。


私は北斗さんがわざわざ時間を割いてまで 、会うような人じゃないんだ 。


コンビニに来てくれただけ 。


チョコを渡しただけ 。


水族館に行っただけ 。


ただ 、それだけなのに … なのに 、


なぜだか涙が止まらなかった 。










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