松村「 …… ん 、 」
北斗さんを家に運んで 、布団を被せたり
起きた時に食べられるようにとご飯を作ったりしていたら 、
北斗さんの声が聞こえた 。
『 あ 、目覚めた 、? 』
松村「 あなたさん … ?あれここは 、 」
『 私の家 、です 』
松村「 えええ !!!!もしかして俺 、立ちながら寝ちゃってた 、? 」
『 うん 』
松村「 うわまじか恥ずかしっ 」
『 あの … 悪いとは思ってたんだけど 、家わかんなかったし近かったから私の家に運んじゃった 、 』
『 ごめんね 』
松村「 いや大丈夫 、嬉しいよ 」
なんとなくスッキリした顔で笑いかけてくれる 。
よかった 、元気そう 。
『 お仕事 、、忙しいんだね 』
松村「 まぁ … 最近ちょっと 」
『 そっか 、だから寝ちゃったのか 』
松村「 仕事も忙しいし 、夢野の件もあって寝れてないんだよね 、w 」
アイドルってだけで大変なのに 、
さらに厄介な人まで関わってきたら
ゆっくり寝る時間も取れないよね …
だから私は前々から思っていたものを 、伝えることにした 。
『 北斗さん 、 』
松村「 ん ? 」
『 お願いだから 。私なんかに貴重な時間を使わないで 、その分ちゃんと睡眠をとって欲しい 』
松村「 …… 」
『 私はただの 、、一般人 、だから 』
『 もう会わないで 、欲しい … 』
それは私が心から思っていること 。
私は北斗さんがわざわざ時間を割いてまで 、会うような人じゃないんだ 。
コンビニに来てくれただけ 。
チョコを渡しただけ 。
水族館に行っただけ 。
ただ 、それだけなのに … なのに 、
なぜだか涙が止まらなかった 。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。