誰にだって
未来
過去
思い出
大切な人
誕生
死
そんなものはある。
そして見られたくない過去も。
俺は、彼女がいた。
今日は2か月記念日。
彼女に、ケーキを持って行った
彼女と彼女の家族は
玄関先で倒れていた
玄関は
血の海だった
それを見た瞬間、
ケーキが血の色に染まった。
俺はショックでその場に崩れたからだ。
犯人はいない
警察が来た。
泣いてる俺を見て
ケーキを見て
君は違うだろう。
でも、ショックが大きいみたいだから
警察署へおいで?
と、言ってくれた。
しばらく何も食べなかった。
食べたものは
ラムネぐらい。
正直に話した
辛かったなぁ
と言ってくれた。
それからは、悪夢のように毎日出てきていた。
あの光景は忘れられない。
だから、
茉央を励ましてあげれたんだ
同じ経験をしているから
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!