第3話

🦋 …
3,089
2022/11/16 12:16
















『 えっと … 』




「 チョコラテ 、ですか? 」




『 … バレました?ㅎ 』












最近 、私のバイト先のカフェによく来る男の人



そして彼はいつも 、チョコラテを頼む













「 最近よく来ますよね 」




『 バレました?好きなんですよ 、ここのチョコラテ 』

『 コーラばっかり飲んでますけどここのはコーラより飲めますㅋㅋ 』












はじめて話すけど 、面白いことを話してくれて


とても居心地が良かった












私はそんな彼がいつも気になっていた




入ってから出るまで目で追ってしまう




自分でも驚くほどに 、彼に惚れていたのだ



















『 また来ますね 、』










片手でヒラヒラ手を振って 、カフェから出ていく彼の背中をじっと見つめていた




あーあ 、もっと話したかった




けど彼と私はただの店員とお客さん





ましてや名前も歳も知らない




赤の他人も同然だ















彼が好きだと言ったチョコラテ




バイト終わりに自分で作って飲みながら帰った




甘ったるい 。




どちらかと言えば 、私は苦いブラックコーヒーが好き







彼の雰囲気も 、飲み物で現せばブラックコーヒー 。



高い身長に丁度目にかかるくらいの黒い髪 、細長い指の爪には黒いネイルが塗ってある



その上肌は白かった。








そんな彼の手にはいつも甘いチョコラテ





なんで好きなんだろ 、チョコラテ













そんなことをボーッと考えていると 、




ドンッと誰かとぶつかった












「 あ 、すみませっ 、」




『 大丈夫で 、、、あれ 』




「 えっ 、」











ぶつかった相手を見ると 、




いつも頭の中にいる彼がいた












『 カフェの 、! 』




「 こんばんは 、ㅎ 」




『 それって … 』




「 あぁ … 」













彼が指さしたのは私の手にあるチョコラテ













『 ふふ 、美味しいでしょㅎ 』




「 ん ~ … 甘ったるいです 、」

『 え ~ 、甘いのがいいのに 』





「 ブラックコーヒーおすすめですよㅎ 」





『 … 苦いから嫌です 』
















少し肌寒いこの季節




私たちは立ち止まって話していた













『 チョコラテまた飲みに行きますねㅎ 』





「 お待ちしてますㅎㅎ 」














話なんて 、すぐに終わってしまうけども



また会えたらいいな 、なんて



彼に背を向けてまた 、歩き出した















「 うわっ 、! 」













数歩前に進むと 、すぐ




腕を掴まれて引き止められて




その拍子で彼とグッと距離が近づいた

















「 えっ 、// 」




『 あの 、』




「 は 、はい 、? 」













あまりにも急なことに驚きすぎて 、彼の目から視線を外せなかった











『 あぁ …… 』











急に頭を抱え出したりするから




余計にこの状況に追いつけなくなる














『 やぱ … なんでも 、ないです 』




「 あ 、あぁ …… 」














あのグッと近づいた距離がすぐに離れて 、



寂しい 、なんて思っちゃったり











「  じゃ 、じゃあ … また  」












そう言って再び振り返ろうとすると




また 、腕を掴まれた




今度はさっきよりも近くて 、少しでも動けば鼻が当たりそうだった












真っ赤な彼の耳 、



寒いのか 、それとも私と同じように照れてるのか 。




この寒い中 、私の手元のチョコラテと



彼の視線だけが熱くて 、甘かった


















『 あ 、あの 、』




「 は 、はいっ 、? 」



























『 一目惚れ 、したって言ったら、』















『 困りますか 、? 』















彼がなぜチョコラテが好きなのか




少し 、理解できた気がした











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