「 聞かせてよ 」
『 また?ㅎㅎ 』
「 うんㅎ 」
『 いいよ 、わかったㅎ 』
イェダムくんの作業室で2人きりの時間
イェダムくんの歌う声を聞くのが好き
イェダムくんの綺麗な手で引くのギターの音
それを上手く利用しているかのような美しい声
これがなきゃ冗談抜きでやっていけない 、ㅎ
彼は世界一の美声を持ってると思う
「 イェダムくんの声好きだな ~ 」
『 声だけ? 』
「 なわけないじゃん 」
「 イェダムくん自体が好き 」
『 へへ 、ㅎ 』
「 イェダムくんの作る曲も好き 、」
「 声も好きだし 。」
「 その性格も好き 」
『 性格詳しく 』
「 え ~ ?ㅎㅎ 」
「 ん ~ まずはね 」
優しいところ 、周りを優先させるところ、
地味に端っこで1番面白いことしてるのも好きだし 、
笑わせようとしてくれることも好き。
『 ありがと 、ㅎㅎ 』
そう微笑んでまたパソコンに目を向けて
私には背を向ける
私は静かに向かって彼に手をかざした
ただ私に背を向けただけなのになぜか儚く見えて。
イェダムくんは凄いよね
どこに居ても輝けて 、どこにいるかすぐ分かっちゃう 、ㅎ
でも急に …… 時々 、不安になるよ
『 ん 、終わった … 』
『 夜ご飯は …… あなた 、? 』
「 ん 、? 」
『 なんで … 泣いてるの? 』
「 え 、」
『 あなた 、____ 』
(( ガチャッ
🤖「 わっ 、、あなた? 」
『 っ はあ … はあ …… 』
🤖「 どうしたん 、急に 」
『 え … ここ 、って 』
🤖「 あぁ … 俺の作業室 … になったんやけど 」
『 イェダムくん … イェダムくん見てない 、? 』
🤖「 …… 」
『 答えてよ 、! 』
🤖「 … ごめん 」
『 っ 、』
あさひくんは 、何も言えないみたいだった
言いたいのに口を塞いだみたいな 、
少しばかり息苦しいような顔をして
「 イェダムくっ 、、 」
思い出せない 、あの後の言葉
イェダムくん 私になんて言おうとしたの?
お願い 、教えて
貴方が居なくなったほんとの理由も 、私に言いたかったことも
全部 ……
🤖「 … ごめん 、ごめんな 」
彼とは違う爽やかな匂いが私を包み込む
甘さの中に苦いタバコの匂いなんて混じってない
純粋な爽やかな匂い 。嫌いじゃないけど 。
『 この曲はみんなに聞いてほしい。 』
『 あなたに1番に聞いて欲しかったんだㅋㅋ 』
『 あなたがいるからアイデアがたくさん浮かぶんだよね 』
『 毎日僕の声聞いて飽きない? 』
『 だーいすき 、ㅎㅎ 』
『 また 、"会おうね" 』
彼の匂いが何より好きだった
落ち着く君のとなりも 、声も全部
『 イェダムくんは 、っ 』
『 居なくなったの … ?』
🤖「 イェダミは … 」
🤖「 あいつはあなたを置いてくやつじゃない 」
🤖「 自分よりも周りを優先するやつなの 、あなたも分かってるやろ? 」
そんなの分かってる 。
課題しなきゃ怒られるとか言いながら私が歌を聞きたいっていうのを優先して
留学のチャンスだってあったのに君は私達と一緒にいるのを優先した 。
🤖「 あなた … これだけは覚えてて 」
🤖「 イェダミのことは絶対 ___ 」
…… あぁ 、思い出した
🤖「 絶対に 、っ 」
『 " 俺の事絶対 " 』
『 忘れないで 、 』
そう言って 、最後に優しく
壊れ物を扱うように優しく 、長く
『 あなた … 』
キスしてくれたんだっけ 、
『 あなた 、俺と出会ってくれてありがとう 』
私のセリフだよ
届いてるかな 、君に 。
イェダムくん 、私と出会ってくれてありがとう。
私は貴方がここに戻ってきてくれるって
ずっと信じてる 。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。