「 ましほくん? 」
『 ん? 』
「 いなくならないでね 」
『 なに急に 、ㅎ 』
『 俺はあなたから離れたりしないよ 』
「 ほんと? 」
『 うん 。ほんと 。』
そう言って不安がる私に前から抱きしめてくれる
この香り 、このふわっとした髪が私に触れるのが大好きだった
『 どうしたの? 』
『 怖い夢でも見た? 』
「 うん 、ましほくんが私の前から … 」
私の前から 、、「 いなくなる夢 」
『 … 俺はあなたの前にずっといるよ 』
『 ずっと 』
そうやって優しくキスして
どこかに行ったんだよね
どこに行ったの 、?
涙を拭いてくれるましほくんも
抱きしめてくれるましほくんも
優しくキスしてくれるましほくんも
あの香りだけ残して 、どこに行ったの?
「 ましほくん 」
『 ん? 』
「 あの 、ね 、__ 」
「 好きだよ 」そう伝える前に君は
目の前から居なくなったんだ
いつもそばに居た君が
いつも抱きしめてくれた君が
いつも 、いつも 、
私に笑いかけてくれた君が
『 あなた ~ ! 』
『 あなた 、一緒に寝よっか 』
『 どうしたん? なんかあったん? 』
『 おいで 、俺があなたのことずっと守るからな 』
守られてばっかでごめん
助けてあげれなくてごめん
私を抱きしめて 、後ろで泣いていたのに気づけなくてごめん
君の涙に気づけなくてごめん
お願い 、また会いに来て
私を抱きしめに来て
君がいないと 、
全部空っぽになって見えるんだ
せめて言わせて欲しかった
「 大好き 」
「 愛してる 」
「 ありがとう 」
欲を言えばこれからも 、
そばにいて欲しかったけど
ましほくん 、今貴方は
幸せですか?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!