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第137話

護衛係の問題
冬休みに入ってもう1年が終わろうという時、琉希がふいに忘年会でもしようぜと言い始めた。
終業式に柚稀と徹の姿は無く、先生からは用事のため欠席ということを聞いていた。
母さん
ご飯だから早く来てー。
燎 颯斗
あ、はーい!
母さんに呼ばれて行くと、既に食卓には沢山の料理が並んでいた。
父さん
ほら、楓を見習え!冬休みと言うのに早くから起きて手伝いをしてくれ…颯斗も起きろ!
燎 颯斗
は〜い…
父さん
楓はもっと休んでいいからな〜
月城 楓
いや、大丈夫ですよ。
実は楓は俺の家に住んでいる。
住み込みで護衛とかじゃなくて、単に住む家がないからだ。本人はあまり気にしてないらしいけど、楓の両親はこの燎組によって殺されている。


そして、楓も殺されようとしたときに抵抗して、1人をボコボコにしたということで父さんが気に入って、ここに住まわせてついでに何かと巻き込まれる俺の護衛にしたらしい。


だから、家族同然な存在の楓に父さんはいつの間にかとんでもなく甘やかすようになっていた。
まぁ、母さんも母さんで、そんな父さんを注意しないからだと思うけど…
月城 楓
颯斗。こんくらい?
燎 颯斗
うん!ありがと〜
ご飯をよそったお茶碗を楓から受け取って、俺も自分の席へと座る。


みんなが座ったところで食べ始めるわけだが…
母さん
そう言えば、終業式の前の日にクラスの子が自殺したんだって?
月城 楓
しましたね。
燎 颯斗
あぁ、三室ちゃんね…
終業式の日に三室ちゃんが自殺したってことには、みんな驚いていたが遺書の内容を聞かされてその驚きは一瞬にして薄れた。
三室ちゃんが錬をいじめていた主犯の1人。
片方の峰本沙月ちゃんが殺されたことにより、焦りが浮かんで他殺より自殺と言って死んだ。


そうみんなは解釈していた。
それが真実だったらいいけどねぇ…
きっと、自殺は真実じゃなくて本当はあの子が…
月城 楓
おい、颯斗。
燎 颯斗
ん?
月城 楓
しけた顔しないでくれる?飯が不味くなるんだけど。そういう顔したいなら縁側で1人で食ってこい。
燎 颯斗
いや、結構です。
楓にストレートすぎる言葉をぶつけられ、俺は苦笑いを浮かべる他に何も無かった。
楓は自分の部屋が嫌と言いまくり、俺は俺で部屋が汚くて無理だと言い、結局は居間を貸してくれることに。


居間を取り敢えず、綺麗にしようと2人で片付けていると、オレンジ色のボールが出て来てそれを見た楓が俺に…
月城 楓
颯斗、それ"何色"?
燎 颯斗
オレンジ。
月城 楓
へぇ、そんなオレンジがあるんだ。
燎 颯斗
色褪せた感じがあるけどね。
楓は嫌いでも一応実の両親が死んだショックからかあの時を境に色の区別がつかなくなっていた。


本人曰く、全てがモノクロに見えているらしい。
でも、それまでは色が見えていたから黒の濃さでそれが何色か判別することは出来ると。


色の判別がしやすいからと、楓の持ち物は黒か白が多いし、趣味も鉛筆でのデッサンやピアノと黒と白のが多い。
月城 楓
よしっ、こんなもんか。
燎 颯斗
あとは来るまでゆっくりしとこ。
ピンポーン♪
月城 楓
残念だったな。
燎 颯斗
ほんと…
月城 楓
先に言っとくけど、調子乗って目のこととか言うなよ。
燎 颯斗
分かってるよ、楓の嫌がるようなことはしないって。
月城 楓
なら、よし。
楓と玄関に行くと、そこには拓哉、琉希、悠翔、るーちゃん、徹がいた。
燎 颯斗
あれ?るーちゃんじゃん?
如月 琉依
呼び方死ね、お邪魔しま〜す。
八代 琉希
どんまい、颯斗!
倉科 拓哉
自業自得だろ。
篠田 徹
お邪魔します。
漣 悠翔
どんまいです…
月城 楓
いつまで立ってんの。閉めるよ。
燎 颯斗
待って!待って!入るから!
月城 楓
はぁ…
俺を置いていき、先に居間に行ったみんなを慌てて玄関を閉めて俺は追いかけたのだった。