バスケは5人1チーム。
となると、有り得るのはただ1つ。
体育の先生が指で人数を数えていく。
私のクラスは不登校の紅音を除くと40人。
そこからサボり魔の柚稀を抜くと39人。
何処かで4人チームになる。
いつも沙月が自分達のチームを決めてから、あとは適当にやれと言われる。
多分、沙月達が4人で組むかな?
私はそう思っていたけれど…
沙月が選んだのは麗美を含んだ5人チーム。
「勝手に決めといて。」という言葉を合図に他の人達がチームを組み始める。
穂花は4軍と組んでいた。
そう言うと、私の腕を引き少し移動する。
そして話しかけたのは…
マジか……。
有咲が誘ったのは、まさかの1軍ヤンキー系の琉依と雅。
琉依はこういう話し合いは基本、雅に任せている。自分からはあまり意見を出さない。
雅はヤンキー系の見た目と違って優しい。
テンションが高いのは、雪奈と関わっているからかな。
パス練習の時、4人はわざと麗美にパスがいかないようにしたり、パスしたとしても、凄い強く投げていた。
琉依と雅は2人だけではなく、私達にもパスを渡してくれ、4人で普通の練習が出来た。
そう言い、 ホワイトボードに貼られた紙。
私達の対戦相手は嫌なことに沙月達のチームとだった……
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!