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第119話

クラスのカースト話
九鬼 玲苑
遊びに来るのは大歓迎だけど、そのちいせぇのは何だ。
八代 琉希
ん?
九鬼君が筆を持ったままの手で指した先を琉希が見ると、足元をすり抜け黒いランドセルを背負った小さな子供が1人美術室に侵入した。
燎 颯斗
小学生?
三室 弥生
いやいや、この子って確か…
空閑 柚稀
こら!玲依!!!
三室 弥生
やっぱり…
赤いランドセルを背負った女の子を片手で担いた柚稀が慌ただしく美術室に駆け込んで来ると、玲依と呼んだ男の子のランドセルを掴んだ。
燎 颯斗
ちょっ、柚稀。何やってんの?
空閑 柚稀
鍵が無い、家に悠翔もクソジジイもいないからってここまで来たの…で、私が鍵を取りに行ってる間に玲依が逃亡してて…
三室 弥生
ここまで来たんだ…
空閑 柚稀
そう…今から帰ると夕方で日も落ちちゃうからなぁ…あ、琉希!いいところにいるじゃん!
八代 琉希
…まさか?
空閑 柚稀
そのまさか。家までコイツら連れてってよ!私が帰るまで家で待っといてくれたら晩飯くらい作ってあげるから!
玲依
りゅーき、家来んのー?遊ぼ!遊ぼ!
結依
夜ご飯、いっしょに食べよ!
八代 琉希
逃げれなくなってんだけど…
空閑 柚稀
玲依と結依も琉希に懐いてるみたいだしいいじゃん?何かお菓子とか買うなら買って帰っていいよ!あとで払うから!じゃ、よろしくね〜!お前ら、ちゃんと琉希の言うこと聞くんだよ?
結依
うん!
玲依
分かった!
空閑 柚稀
てか、琉希。髪長くない?そろそろ切った方がいいんじゃない?ただでさえ女子っぽいのに…せめて結んだりするとか何か考えた方が…
八代 琉希
うっせー!俺の母さんかよ!!
空閑 柚稀
違うけど。まぁ、結んだ方がいいよ?じゃ、よろしく〜
手を振り、鍵を渡して美術室を出て行った柚稀。
琉希は大きくため息をつくと、しゃがんで玲依君と結依ちゃんに目の高さを合わすと「帰るか」と少し苦笑いの混じった表情で言った。
三室 弥生
確かに髪長いかも。なんで?
八代 琉希
こっちの方が落ち着くんだよ。寒いってのもあるかな、耳に髪がかかるくらいがいい。
結依
でも、長いってお姉ちゃんが!私が結んであげる!
結依ちゃんが椅子に琉希を座らせて、その後ろの椅子に立って琉希の伸びた髪を結び始める。
玲依君は琉希の膝の上に座り暴れ回ってる。
八代 琉希
別にいいのに…
燎 颯斗
せめて、ピンで前髪留めたら?
八代 琉希
へぇへぇ、結依。ピンある?
結依
あるよ!
差し出されたピンを受け取り、琉希はだいぶ伸びてた前髪を頭の上でピンで留めた。
九鬼 玲苑
だいぶ印象変わるな。
三室 弥生
ハーフアップとかいいんじゃない?
八代 琉希
俺は女じゃないから…まぁ、いいや。結依、玲依、帰るぞ。
結依
帰ろ!帰ろ!
玲依
チョコ食べたい!
八代 琉希
はいはい。
まるでお兄ちゃんのように二人と手を繋ぐと、私達に「じゃあな」って言って美術室から出て行った。
三室 弥生
…今考えたらさ、夜ご飯を作ってもらうってカレカノ感が半端ないね。
燎 颯斗
…俺も同じこと思った。双子ちゃん達も凄い懐いてたし。
九鬼 玲苑
前に琉希が言ってたんだけど、柚稀の弟と仲が良くて何回も家に遊びに行ったことがあるらしい。
三室 弥生
あ〜、その繋がりで…
九鬼 玲苑
アイツの話、結構面白いから今日も期待してたんだけどなぁ…
三室 弥生
どんな話してるの?
九鬼 玲苑
お前らのクラスのカースト話。
その言葉に私は一瞬だけ息が止まった。
そうだ…琉希は沙月を殺した1番疑いの強い人…。
カーストって私の下剋上がバレた?
いや、そんなはずはない。
私はバレないようにしているんだ。
燎 颯斗
公平が1番なのにねぇ…
三室 弥生
……てか、そろそろ戻らないと柚稀ちゃんを呼びに来たんだからこのままじゃ私達がサボりにならない?
燎 颯斗
あ!そうだった!
ハッとして燎君がそう言うと、私を置いて美術室から飛び出て行った。


私も九鬼君に頭を下げて部活に戻ったのであった。