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第63話

いじめ
楪 千棘
あ、ごっめ〜ん!手が滑っちゃった!
そう聞こえたのと、教科書や筆箱が落ちる音が同時にしたのは修学旅行前日の昼休みだった。
八代 琉希
それはしゃーないって!失敗なんて誰にでもあるだろー!
ゆずりは千棘ちとせの行動が悪くないと言いたいように八代やしろ琉希りゅうきが笑いながらそう言った。
矢野 琴葉
瀬山さん、大丈夫〜?
矢野やの琴葉ことはがスマホ片手にニヤニヤしながら千棘が落とした物の持ち主に聞く。
瀬山 蒼
……。
瀬山せやまあお。比較的大人しめで、いつも自分の席で読書をしている。私がクラスで1週間過ごして、1番標的になるかなと思った女子。
蒼は無言で床にしゃがむと、千棘に机から落とされた教科書や文具を拾い始めた。
楪 千棘
ねぇ、ごめんって言ってるんだけど?
瀬山 蒼
……別に大丈夫です…。
小さい声でそう言うと、拾ったものを机に乗せて、再び席に座り本を手にすると、読書を再開した。
そこに…
空閑 柚稀
今週末さ、暇だけどどっか行く?
燎 颯斗
おっ!いいね〜!拓哉は?
倉科 拓哉
どっちでも。それより勉強じゃないのか?補習になるぞ?
月城 楓
確か、補習だと大会出れないとか言ってなかったか?
そんな会話をしながら、昼食を食べ終わった4人が教室に入って来た。
楪 千棘
ちっ…
帰ってきたのを見て、小さく舌打ちをすると、他の人がいるところへと戻る。
三室 弥生
……。
そんなに影響力があるんだ…。
人気者の2人が千棘達に嫌悪感を持てば、一発逆転で学校中の女子の敵に回ることになる。
そうなれば、いくらトップであろうと多勢に無勢で絶対に負けるだろう。
榎本 凌久
おい、倉科。
倉科 拓哉
何。
4人で戻ってきた倉科君に声をかけたのは、千棘と同じトップにいる榎本えのもと凌久りく
榎本 凌久
野崎が呼んでたぞ。
倉科 拓哉
野崎先生な。なんて?
榎本 凌久
さぁ?俺は知らない。
嘘を言い、倉科君を教室から出そうとする。
榎本 凌久
行った方がいいんじゃねーの?
倉科 拓哉
行ってくるか…
そう言い、倉科君が教室から出て行こうとする。
その瞬間、凌久の口元が不気味に歪んだ。
あの二人を出して、続ける気だ…
すると…
空閑 柚稀
拓哉!
倉科 拓哉
ん?
空閑 柚稀
私が代わりに聞いてくるよ。野崎先生に丁度、用もあるからさ。
柚稀が机からプリントを取り出して、ヒラヒラさせながら倉科君の方を向く。
空閑 柚稀
だから、拓哉は教室にいていいよ。
そう言うと、倉科君が返事をする前に柚稀は教室を出て行った。
そんな柚稀の背中を凌久が睨む。
クラスの女子も何とも言えない表情をしている。
倉科 拓哉
何か申し訳ないな。
燎 颯斗
…まぁ、本人がいいって言ってるんだからいいんじゃない?
柚稀に止められた倉科君はそのまま教室にい続け、千棘達は行動を起こすことが出来なかった。