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第118話

美術室はサボり魔溜り
険悪な空気のままやってきた放課後、沙羅は相変わらず倉科君にくっついて体育館まで来た。
倉科先生
マネージャーちゃんは?
倉科 拓哉
不機嫌だった…
倉科先生
部活には?
燎 颯斗
無断なんで分かりません。靴はあったので学校からは出てないと思います。
倉科先生
困ったわね…マネージャーちゃんの方針に沿って私も教えようと思ってたんだけど…
井上先生
美術室とかじゃないですか?
倉科先生
美術室?
井上先生
ほら、空閑ちゃんって美術部の九鬼君と仲良かった感じなんで!あそこなら寒さも防げるし、広いし!
倉科先生
あ〜、あるかも。
三室 弥生
先生!良かったら、私が見に行きましょうか?
倉科先生
ほんと!?…あ、でも、女バスの子に頼むのは練習量少なくなるし…。
三室 弥生
大丈夫です!一瞬で連れて来るんで!
倉科先生
そう?じゃあ、頼んじゃおっかな。
燎 颯斗
俺も行ってきます。
倉科先生
よろしくね。
燎 颯斗
はい!
三室 弥生
さっさと行っちゃお。
燎 颯斗
うん。
燎君と体育館を出て、体育館から1番遠い場所にある美術室まで早歩きで向かった。
燎 颯斗
三室ちゃんはさ、何であんなに柚稀が不機嫌だったと思う?
三室 弥生
う〜ん…やっぱ、沙羅に取られたのが悔しいんじゃないかなぁ…
燎 颯斗
悔しい、かぁ…
三室 弥生
まぁ、正直、よく分からない。
燎 颯斗
だよね〜…
話しながら美術室に着くと、ドアを開ける。
だけど、そこには誰もいなかった。
燎 颯斗
今日、休みなのかな?
三室 弥生
……いや、声は聞こえるから…
男女の話し声が少し小さいけど聞こえてくる。
声のする方にあるのは、美術準備室だった。
三室 弥生
もしかして、準備室じゃない?
燎 颯斗
どうかな〜…
扉に耳を少し近づけた燎君は会話を聞いた途端、ドアノブに伸ばしていた手を引いた。
三室 弥生
どうしたの?
燎 颯斗
ちょうど、話してるよ。柚稀があんなに不機嫌な理由…
三室 弥生
どれどれ…
私も扉に耳を近付けると中の声が聞こえていた。
空閑 柚稀
あぁぁぁ〜…
九鬼 玲苑
マジでさっきからなんなんだよ。いきなり部活サボって来たと思えばずっと溜息ばっかつきやがって。
空閑 柚稀
だって〜…
九鬼 玲苑
あれか。倉科が夕凪と付き合った件?
空閑 柚稀
……。
九鬼 玲苑
図星かよ。
空閑 柚稀
まぁ、ざっくり言えばそうなる…
九鬼 玲苑
詳しく言うと?
空閑 柚稀
バスケ、拓哉が1番近かったからさ。
九鬼 玲苑
燎は?
空閑 柚稀
颯斗も上手いし頑張ってるけど、能力的には拓哉の方が少し上回ってる。
九鬼 玲苑
つまり、倉科がリア充になって浮かれてバスケの能力が下がるのが嫌と?
空閑 柚稀
そう。あとは何で拓哉が沙羅ちゃんと付き合ったのかが気になる。どう見ても乗り気じゃない。沙羅ちゃんに何か言われてから脅されたように見えた。
九鬼 玲苑
アイツ、何だかんだで裏がありそうだからな。
空閑 柚稀
ああ、きっと朱璃さんが上過ぎるから比べられて劣等感があるんだろ。
九鬼 玲苑
てか、倉科はお前のことが好きって噂聞くぞ。
空閑 柚稀
知ってる。てか、実際にそうらしい。
九鬼 玲苑
え、知ってんの?
空閑 柚稀
まぁな。颯斗が弥生ちゃんに言ってるところ普通に聞こえてたから。
燎 颯斗
聞こえてたんだ…
三室 弥生
やっぱ声が大きかったんだよ…
九鬼 玲苑
何とも思わねぇの?
空閑 柚稀
別に…
九鬼 玲苑
…本当は良い人じゃないのを知られたくないのか?お前の親父との揉め事からかなり口が悪いのを知られたくないとか。柚稀も本当は好きなんだろ。
空閑 柚稀
確かに口が悪いのは認めるさ。あんなクソみたいな生活送れば、こんな女子力微塵もない奴になるだろ。
九鬼 玲苑
たまに琉依よりも口悪いし。
空閑 柚稀
うっせーよ。
九鬼 玲苑
はいはい。ほら、そろそろ部活行ってこい。少しは落ち着いただろ?
空閑 柚稀
ああ、話聞いてくれてありがとな。
九鬼 玲苑
全然。またいつでもサボりに来い。
空閑 柚稀
うん。
三室 弥生
逃げないと…!
燎 颯斗
あっ…!
扉から離れようとした時に扉が開いて柚稀とバッチリと目が合ってしまった。
空閑 柚稀
……呼びに来てくれたの?ありがと。
それだけを言うと、柚稀はスタスタと出て行った。
九鬼 玲苑
ん?燎と三室か。
声が聞こえて後ろを見ると、準備室からパレットと筆を持っている九鬼君が出て来た。
九鬼 玲苑
美術室に来るってどうした?
燎 颯斗
柚稀が消えたから探してて…
九鬼 玲苑
あー、サボってる時はだいたいここに来るぞ。
燎 颯斗
いつもここ?
九鬼 玲苑
準備室の方が環境いいから。月城もお前待つのによく来るし、篠田とか琉希とかもよく遊びに来る。
三室 弥生
あ、だから、部活ある日でも一緒に帰れるんだ…
意外な九鬼君の交友関係に私は少し驚いた。


すると、美術室の扉が開いて…
八代 琉希
玲苑ー、遊びに来たー…って颯斗と弥生じゃん。どうしたの?