無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第75話

喧嘩
三室 弥生
え?
篠田 徹
別に空閑と同じ学校だったわけじゃないけどさ俺、拓哉達とは小学校が同じだったんだ。
思い出すように少し上を見ながら、徹が話し出す。
篠田 徹
それでいつだったっかな…確か小4のときに"ユズキ"って友達が出来たって話を2人から聞いた。
三室 弥生
小4ってかなり前だね。
篠田 徹
ああ、いつも1人でいて手にはボールとぬいぐるみ。
三室 弥生
え、友達いないの?
篠田 徹
話を聞く限りだとな。気になるなら、拓哉達に聞いとこっか?
三室 弥生
いやいや!いいよ!申し訳ないし…
篠田 徹
ほんと今と全く違うよな。
三室 弥生
うん。驚きだよ…
そこまで話したところで2年生の廊下に着く。
すると、授業中の時間にも関わらずB組の教室前の廊下に沢山の生徒が溜まっていた。
篠田 徹
ん?
三室 弥生
授業中なのに…何かあったのかな?
その時、教室から出てきた先生が大慌てで私達とすれ違っていなくなる。
教室に戻ると、険悪で暗い空気が流れていた。
泣いている女子や黙り込む男子。
三室 弥生
……。
何、この空気…。
三室 弥生
ねぇ、何があったの…?
プリントを教卓に置き、怜央に小声で聞く。
桃原 怜央
……瀬山が死んだ。
三室 弥生
えっ…?蒼ちゃんが?
桃原 怜央
そう、瀬山が…。詳しくは後で話す。だから、今は静かにしとけ…。話していい空気じゃない……
怜央がそう小さく言った。
サッと教室を見回し、そこで私はこよ教室の空気の原因が分かった。
暗いのは蒼ちゃんの死だけど……険悪なのは違う。
空閑 柚稀
拓哉、何が言いたいわけ?
倉科 拓哉
別に違う。
空閑 柚稀
さっき瀬山ちゃんが飛び降りたあとにボソッと言ったよね。
倉科 拓哉
そういうつもりじゃ…
燎 颯斗
ちょっと、2人とも…
険悪な空気の原因。
それは柚稀と倉科君が喧嘩を始めたから。
学校では絶対に喧嘩をしない柚稀と大人しめで怒ることもなさそうな倉科君の喧嘩。
燎君が止めようとするが、聞く耳を持たない。
空閑 柚稀
昔から心の中で笑ってたの?
倉科 拓哉
はぁ?
柚稀の一言に倉科君が曇った表情を浮かべる。
普段の柚稀にはない威圧感が教室を静かにさせた。
空閑 柚稀
そうやって、昔から私のことを心の中で笑っていた?って聞いてんの。
倉科 拓哉
なっ…!そんなわけねーだろ!!
空閑 柚稀
でも、言ったことはそうだよね?
倉科 拓哉
だから、違うんだって!!
空閑 柚稀
何が!?言わせてもらうけど、人から好かれる拓哉はいじめられる人の気持ちを何も分かってない!!
その言葉に倉科君が黙り込む。
空閑 柚稀
私は暗くて、友達なんかいなくて、いつも独りだった。そのこと拓哉にも話したよね?なのにどうしてそんなこと言うの?正直、見損なった……!!
柚稀がボソボソと俯き、話し続ける。
倉科君は何も言い返せない。
空閑 柚稀
拓哉なんか……大っ嫌い!!!いつもごめんね!?こんなやつの練習とかに付き合ってくれて!!!
泣きそうな声でそう言うと、柚稀は机からリュックを強引に取ると、そのまま教室から出て行った。
月城 楓
おい!!柚稀!!!
楓が追いかけて、教室を出て行く。
しかし、スグに戻ってきて「止められなかった」と小さな声で2人に伝えていた。
倉科 拓哉
クソっ…!何で俺はいつも……
乱雑に頭をかき、俯く倉科君。
そこに先生がやって来て、琴葉の自殺に蒼ちゃんが死んだことで私達は帰るようにと言われたとき、私は重いプリントを運んだ意味を何故か考えていた。
帰り、私は怜央と近くの喫茶店に寄っていた。
三室 弥生
それで蒼ちゃんは何で死んだの?
桃原 怜央
前から、楪がいないときに矢野だけからもいじめを受けてたらしい。それでいつか自殺をしようとは考えていたけど、今死んでも何もならない。そんな時に矢野が自殺して、もう思い残すことは無いって言ってた。
三室 弥生
じゃあ、蒼ちゃんも自殺…?
桃原 怜央
ああ、今俺が言ったことを自習時間に狂ったように叫んで、そのまま窓から飛び降りたんだ。
三室 弥生
絶対にニュースになるよね…
桃原 怜央
千代瀬高校は有名だから…。でも、学校側はいじめに関しては知らないと言うだろうな。
三室 弥生
先生の目が光るから、慎重に次の標的を探さないと…。
私はそう細くため息をついた…。