…おかしい。
あれから一週間ほど立ったのに、まだいる。
やっぱり払わないとダメか?
どっかいくどころか、懐かれてしまい、いる事に慣れてしまった
かりんは、赤い目、黒い長めの髪、白い服でいる
幽霊だからなんだろうが、お風呂には入らない
半透明で、触れられないことから、俺に重なってくる。
同じポーズまでして完全に一体化してくる
笑ってるのは可愛いんだがな
カチッ
電気を消して目を閉じた。
明日大学にかりんを連れて行って友達に見えるか聞いてみよう。
そんなことを考えながら…
チュンチュン…
もう、朝か
おはようと言いたいらしい。
ココ最近、慣れすぎて分かるようになった
朝食を食って、大学へ行く支度をする
その間は大体かりんは遊んでいる。
止まった
…ああ、アレか
小さい頃水族館に行ったとき、青い水晶のイルカのオブジェがあり、買ったやつだ
相変わらずよくわからない奴だ
よほど嬉しかったのか、その場でピョンピョン跳ねたり、クルクル回っていた
そうして、かりんを大学へ連れて行くことにした
大学へ行く道、水族館があった。
小さい頃行っていた水族館。
やっぱり小さいだけあって水族館に興味があるらしい。
ここに来ると、少し頭が痛くなる
海の匂いが苦手なのだろうか。
1分くらい見たあとテクテク俺の方向に歩いてきた
「行こう」と言うかのように大学方面を指さした
トコトコ…
引っ越した物件は良いところで、大学まで徒歩15分で行ける
楽でとても良かった
神社だ。
ここでかりんを払ってもらってもいいかもしれない
そんなことを思いながら神社を見ていると
かりんに手を引っ張られた
そして、大学の交通道路前に到着した
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見ていただきありがとうございました!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。