あれから、槊の部屋で勉強を教えて貰っている。
槊の部屋の物に気をとられて、全然頭に入ってきていなかった。
図星をつかれた。
もう一回教えてくれるんだ・・・。
槊の話をちゃんと聞いていたら、だんだん意味が分かってきた。
もう、口は悪いんだから!
私は、槊に言われる通り、分からなかった問題を解いた。すると、すらすらと解けた。
私はそのまま寝てしまった。
槊side
寝るの早すぎだろ(笑)
呑気にみていたら、菜柚が俺の方に倒れかかってきた。
菜柚の頭が俺の太ももに乗って、膝枕の状態になった。
菜柚の顔をこんなに間近で見るのは初めてかもしれない。白い顔、形の整った眉毛、長い睫毛、細い鼻、少し口角の上がった口、ほんのり赤い頬。
いや、前から可愛い。自覚ないけど。でも、今は少し大人っぽさが混じって、綺麗になった。
少し驚いた。でも、また寝息をたて始めたから、起きてはいないようだ。とりあえずそっとしておいて、勉強を再開するか。
菜柚side
あれ、私いつの間にか寝てた?もしかして、槊に寝顔見られた⁉
その後、少し気まずくなって、時間が来たので私は家に帰った。喧嘩は喧嘩でも、今日みたいな喧嘩はちょっと楽しいかもw
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。